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20代からの不動産投資は成功するか

最近は私の出入りしている不動産投資塾にも20代の方が増えてきました。

そんなに若いうちから始めたら、

きっと30代後半までには完全に時間的・経済的自由を手に入れて、

悠々自適の生活ができてしまうのでは、なんて羨ましく思ったりします。

 

ただ、私の周りにいる、不動産投資で輝かしい成果を収めている方々は、

もはやお金のために働くのではなく、

自分の使命としての仕事

を見つけている人がほとんどです。

 

だから会社に所属して雇われの身となって

がむしゃらに働くのではなく、

自分がやりたいことを

自己責任の上で全うしています。

 

時間的・経済的自由というものは

自分がやりたいこと

が先にあって

その上で自由を使いこなさないと

ただ無気力に、もしくはいたずらに

時間とお金を浪費するばかりになります。

 

20代のうちにそういった自分の目標が定まるのかどうか。

 

若いうちは不動産投資などしなくても、

もっと他にやるべきことがあるのではないか、

と思うのがオジさんの本音です。

 

自分が20代の時には考えもしなかった発想をする

若者へのヒガミなのミかもしれません。

 

そんな若いうちから、自分の目標と信念を

確立しているのだとしたら、それは本当に素晴らしいことです。

 

でも少しシビアなことを言うと、

資産家の御曹司でもない限り、

ごく一般的な20代では、

社会的信用が低いケースが多いです。

 

それはつまり、金融機関から何千万円、何億円というお金を貸してもらうことが難しい、

ということを意味します。

 

だからといって全く可能性が無い訳ではなく、

日本政策金融公庫という国がバックアップする金融機関では、

27歳以下を対象としたプランもあるくらいですから、

諦める前にいろいろ調べてみることです。

 

実は、

不動産事業を始めるのに理想的な年齢とは、

特にありません。

 

年齢ではなく、

勤務先、勤続年数、年収、自己資金の方がよほど、

金融機関からは重要視されます。

 

その点では、勤続15年以上の30代〜40代の方が融資を受けやすいことになりますね。

 

年齢が若く、勤続年数が短いのなら、

年収や自己資金でカパーすれば良いのです。

 

株やインターネットビジネス等で成功してまとまったお金を得て、

その資金を不動産投資に回す若い方もいらっしゃいます。

 

要するに、

全てが揃っていなければ始められないなどと決めつけず、

何かが足りなければ、他で補うようにすればいいのです。

 

但し気をつけていただきたいのは、

不動産事業は購入して終わりではなく

その先の賃貸経営において絶え間ない努力

が必要になってきますので、

生半可な気持ちで始めると火傷をするかもしれない、

ということです。

 

夢と目標を明確に定めてから

スタートすることを、

どの年齢の方にもお勧めします。

 

 

 

頭金ゼロで7億の資産をつくる
桜木不動産投資塾

のホームページはこちら

 

 

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不動産投資では、どんな勉強をすればいいですか?

  2015/09/29    よくある質問

これから不動産投資を始めてみたいと思うのであれば、

まずは

不動産投資関連の本を2〜3冊

は読んでおくことをお勧めします。

 

本の題名は特に指定しません。

ご自身が興味を持ったタイトルのものを選べば良いと思います。

 

そしてその先、

5冊・10冊と読み進めていく必要はありません。

 

ほとんどの不動産投資本は、

きちんとした内容であればあるほど、

本質的な基礎知識に多くのバリエーションがないからです。

いろいろと難しいことが書いてある本もありますが、

そのほとんどが、実践の中で、身体で覚えていくべきものです。

基本中の基本の知識については、

2〜3冊読めば、書いてあることは大体同じです。

 

それでも表現の違いはありますから、

同じ内容のものを別の人の文章で読み返すと、

より理解が深まります。

 

そうして数冊読めば

理解出来る程度のシンプルな仕組みなのです。

 

そして不動産投資に関する書籍には、

大きく分けて

2種類のカテゴリー

があります。

 

一つは、

不動産会社の方が、自分の会社の宣伝も兼ねて、

できるだけお客さんを誘導して行こうという主旨もの。

 

もう一つは、

不動産投資で成功した人が、

自分の体験談をノウハウのように語るものです。

 

このどちらも参考になりますし

それぞれの「主旨」をきちんと理解して読み進めれば、

そこに書かれている内容がどんなやり方であろうが

混乱することなく、その本が伝えたいことと、

不動産投資の基本がわかるようになると思います

 

また、本を読むだけでなく、

セミナーに参加されることも面白いです。

 

参加費が数千円の低料金か無料の場合には、

不動産業界の方、もしくは不動産コンサルタントの方

自分の顧客を獲得しようという主旨のもの

が最も多く、

それはそれで、フィーリングが合えば

その先に進めば良いし、

業界の人脈もできるので

ほとんどの場合、メリットばかりです。

 

不動産会社が主催するセミナーでは、

終了後に面談がセットされていることも多いので、

そういう機会は積極的に活用し、

話を聞いてくることをお勧めします。

 

本で読む知識より、

人から直接聞く内容の方がはるかにインパクトが強いので、

そうやって身体で覚えていくのです。

 

面談の際、ご自分の

「資産概要書」

を持っていれば、

その先の展開が間違いなくスムーズになります。

 

もう一つ、セミナーに参加するメリットとして、

知識を習得するというよりも、

他の参加者から刺激を受けることの効果の方が大きい

かもしれません。

 

最近のセミナーは聴くだけでなく参加するスタイルが増え、

自己紹介などのコミュニケーションを通じて、

同じ境遇の人・同じ目標を持った人

に出逢えます。

 

その人達が頑張って成功している姿を見て、

「自分にもできる」と思うことが肝要です。

 

これはかなり有効なマインドセットになります。

 

そして、

不動産投資の基礎を学んだら、

あとは行動するだけです。

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不動産会社の人は自分で物件を買わないの?

  2015/09/28    よくある質問

 

収益物件の購入を勧める不動産会社の人が、

「これはお買い得ですよ」

と言っておきながら

自分で買わないのはおかしいじゃないか

という意見を聞くことがあります。

 

確かに、そんなに良い物件で、絶対に儲かるというのなら

自分で買うはず、

と勘ぐる人がいるかもしれません。

 

この点について、私は自分なりに納得していることがあります。

 

まず、不動産会社の人も、キャリアの長い人や職務のポジションが高い人は、

収益不動産を1、2棟、持っている人がザラにいます。

 

ではなぜ、良い物件を片っ端から買い続けないのでしょうか。

 

それは、不動産投資があくまでも融資を引く前提で行われる場合、

例え不動産関連の会社とはいえ、その属性が特別高いわけではなく

融資をしてもらえる金額にも限度があるからだと思います。

 

金融期間がお金を貸してくれるなら、どこまでもやりたい、

というのが不動産投資家の心理。

でもなかなか思うようにいかない、

もしくは実績を積み上げるまで時間がかかる、

というのは、サラリーマンである限り

ほぼ同じ条件なのでは、と思うのです。

 

業界には若い社員さんもたくさんいますが、他の会社と同じく、

年収や会社の規模、業務内容など、いわゆる「属性」が重要になり、

まだ高額の融資を受けるに足るキャリアを積んでいないこともあります。

実際、私の物件を斡旋してくれた社員さんは、

今は買えないけれど、いつか絶対買えるようにないたい

とおっしゃっていました。

 

買いたくても買えない、という状況ですね。

 

もう一つは、

不動産投資は「投資」であり、

リスクを伴うもの。

つまり貯金ではないので、100%確証ということはありません。

 

これは不動産会社さんが客に物件を売る時にも

同じことを言うと思います。

 

ですので、今、不動産投資をするべきか、

その物件を購入すべきかどうか、は

すべてその人のビジョンに委ねられます。

 

この人にとって良い物件が、

あの人にとっても良いわけではないということです。

 

そのリスクを冒すより、不動産売買で得らえる仲介手数料の方が

ずっと確定した利益が得られるのです。

 

従って、

「事業経営」という主旨で不動産業を始めた会社は

無理してリスクのある投資案件を自ら買い漁るのではなく、

きちんと斡旋して、その手数料で利益を上げる方が

継続的な事業モデルなのだ、

と思う次第です。

 

ですので、

この人、本気で良い物件だと思って勧めているのだろうか

ということに関しては

そういった感情的な基準ではなく、

きちんとデータで判断すべきだと思うのです。

 

そうして自分なりの正しい判断基準を持つことができれば

親身になって斡旋してくれる不動産業者の方と

出逢える確率も高まるのです。

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不動産投資の基本は「場所選び」から?

  2015/09/27    投資の考え方

9月14日付けの全国賃貸住宅新聞に、

不動産投資の基本は場所選びから

というタイトルの記事がデカデカと1ページにわたって記載されていました。

「統計データを用いた市場分析が肝要」

というサブタイトルで、

国勢調査に基づく人口統計データ

各都道府県や市区町村別の将来推計人口データ

近隣施設類似物件のデータ

その地域における賃貸物件の供給数や空室率のデータ

 

をチェックし、市場分析を行って、

その場所で物件購入や建築をするべきなのか、

辞めるべきなのか

の判断をしましょう、

とのことです。

 

ひえ〜、不動産投資って難しい。そんなのできないよー、

と思ってしまいました。

 

これは、

米国の不動産経営管理士資格に基づく市場分析手法

なのだそうです。

さすがはプロフェッショナルスキルの紹介コーナーに掲載されるだけあって、経営的思想が満載です。

 

不動産投資仲間の会話の中にもこのようにデータ分析が得意な方がいて、

◯◯エリアの◯◯率は◯◯なんだ

ということを自信たっぷりに語る人を見かけますが、

それが果たして「基本」や「本質」なのかは、個人的に疑問です。

 

例えば、ここ数年で開発された新興住宅地域で、

駅から徒歩5分のファミリータイプで築15年、

古くからの地主の相続案件で売り急ぎ、来月までの決済限定で

利回り12%

 

なんていう物件があったら、前述のデータをどう活用するのかなぁ、

などと考えてしまいますね。

 

確かに

学校公共交通機関までの距離

騒音暴力団系の施設の有無

病院やショッピングモール等の買い物施設

近隣の企業の従業員需要の有無

 

などは把握しておくべきですが、

それって「市場データ」という程にまで

追い込んで正確な数値で把握しておくべきもの?

という気がします。

 

私はサラリーマンとして営業や商品企画に携わった経験もありますが、

こういう市場データは、とかく行動を起こす前に大変な時間をかけて作り上げ、

みんなで会議の場で納得して実行を決断する重要な指標にはなるのですが、

計画が実行された後で、

その時の分析が正しかったのかどうか、

検証されることはほとんどありませんでした。

 

なぜなら、

施策実行後はまた次の施策を検討しなければならない

過去の実績を追いかけても、取り巻く環境の方が速く変わっており、

今後の参考にならない

 

となってしまうからです。

 

市場データ分析の必要性を否定するつもりは全くありません。

但し、

数値というものは

取扱い方・見せ方によって真逆の捉え方ができてしまう

こともあるので

素人の自己満足で終わってしまわないように注意が必要です。

 

重要なのは、この記事の筆者が

「日常から得られる感覚的な市場情報のみに頼るのではなく、定期的にこのような統計データを用いた市場分析を行ってはいかがでしょうか。」

と提案されている通り、

目に見える偏った事実情報を妄信するのではなく、

一歩ひいた観点での客観的データも合わせて把握する

のは大切なことだと思います。

 

何を優先するか、は人それぞれで構わないし、

同じ物件は二つとない

のが不動産ですから、

自分で納得し、自己責任の範囲でリスク回避しながら経営改善していくこと

こそが本質だと私は思っています。

 

そのためにも、不動産投資を通じて、

自分が何年後にどうなりたいか、

何をしたいのかが一番重要

で、全ての投資判断のベースになるべきだと考えています。

 

「不動産投資の基本は、目標設定から」

が私の持論です。

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不動産の融資で「借換」を狙うなら、やる気を見せない方がいい

金融機関から高い金利で融資を引いて物件を購入し、後から金利の低い他の金融機関に借換える、というスキームを目指す不動産投資家がたくさんいます。

金利を下げてもらえれば、月々の返済額が少なくなるため、それだけキャッシュフロー(利益)が増えるからです。低金利での融資は、いわば全ての不動産投資家が求めることになります。

私はかつて、

金利4.5%で借りていた3億円近くの融資を、

地銀で1.2%に借換えました。

 

しかし、これを実現するまでには相当の紆余曲折、悩み、落ち込みを経験しました。

 

はじめに訪問した銀行は、紹介してくれた不動産会社さんから「お墨付き」のところで、まず先方も喜んで借換えてくれるでしょう、というくらいの明るい見立てでした。

そこで私は、その銀行に気に行ってもらうため、猛烈なアピールをしたのです。

熱い言葉その1

「こらからもどんどん買い進めて事業を大きくしていきます!」

熱い言葉その2

「不動産投資に人生を掛けています!」

熱い言葉その3

「借換えてくれたら貴行をメインバンクにします!」

これで気持ちが充分伝わったと、やりきった気持ちで返事を待つこと、2ヶ月。

結果は予想に反して全く逆の答えが返ってきました。

回答その1

「現在の所有物件はリスクが大き過ぎます」

回答その2

「サラリーマンなのに融資額が大き過ぎます」

回答その3

「せめてあと5千万円くらい返済が終わってから来て下さい」

そもそも2ヶ月も返事を待たせる、という時点で、銀行が後ろ向きであることがわかります。
(当時は気づきませんでしたが)

そして、これらの回答から想定できる

銀行の立場で物事を考えてみると、

専門家でもない人が、そんなに多くの不動産を買って大丈夫なのだろうか
本業が疎かになってしまうのではないだろうか
ちゃんと返済できるのだろうか

つまり「リスク」についてどれだけクリアできるのか、というの視点で見ます。

ですので、

一生懸命やっている

とか

規模を拡大したい

などということには全く興味がないのです。

そのことに気づくまで、あと何行かで失敗を繰り返しました。
そしてようやく戦法を変える必要があることがわかり、最後にトライした地銀では、差全く逆の姿勢を見せることにしました。

姿勢その1

「私は空いた時間で不動産事業を営んでいます」

姿勢その2

「所有物件はほぼ満室稼働で、安定した利益を生み出しています」

姿勢その3

「借換は、返済力を高めるために必要なことです」

この最後の

返済力を高める

ということが、銀行が最も安心・納得するアピールポイントでした。

そして借換が成功し、結果的に年間265万円ものキャッシュフローが改善しました。
これは1億円くらいの物件を新規に購入したのと同じくらいの効果です。

銀行によって考え方・求められる姿勢は異なってくると思いますが、

基本は相手の視点で

「自分に何を求めているのか」

をよく考え、
出来る限り数字を使ってロジカルに伝えることが肝心なのです。

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不動産業界の厳しい採用事情

  2015/09/25    業界裏ばなし

9月21日付けの賃貸住宅新聞に、不動産会社の新卒採用に関するニュースが載っていました。
今年から採用規定が変わり、従来は4月1日から各企業が採用活動を始められていたところ、それでは学生の本業に支障をきたすとのことで、8月1日からにしなさい、となったそうです。

 

これによって一番被害を被るのが中小企業で、今まではまず大企業が内定を終えてから、それにこぼれた学生を抱え込んで面接し、採用につなげられていたところ、今年は8月から一斉に就職活動を始めるため、大企業と競合しながら採用活動をしなければならなくなるのです。

 

一方、世の中の「内定式」は、昔から大体10月1日で、春からの入社受け入れ準備のために、これをあまり遅らせることはできないでしょう。つまり、8月1日から9月30日までの2ヶ月間で、熾烈な人材獲得競争が行われるわけです。

 

そのため、中小企業では、一旦内定を出しても、後から大企業の内定をもらってキャンセルが相次いでいるそうです。中には21人に内定を出したところが、8月に入って8人が辞退したところもあり、こうなると何人が採用できるのか、ますますわからなくなってしまいます。

 

その影響がかなり大きいのが

不動産管理会社

です。

住宅そのものはとても身近なため、学生にとって、

「受けてみようかな」

という入口の敷居はそれほど高くないのですが、

逆に他の会社と併願されることも多いようです。

 

そして興味深いことに、不動産管理会社の内定辞退をした学生の入社先を聞いたところ、

「地元の金融機関」

という答えが多かったとのこと。

地銀は親にとって最も安心できる就職先なんだとか。地銀も採用人数を増やしていることから、親の強い勧めもあって、内定が出ればそちらに流れていくようです。

 

また、一口に不動産業といっても、

ディベロッパー系やオーナー業、

建物を維持する管理受託や、

賃料の管理をするプロパティマネジメント、

そして仲介業などいろいろな種類があり、

学生にとっては

その違いや特性を理解するのは難しいそうです。

 

私がお願いしている客付け会社の営業マンは若い方が多いのですが、考えてみると土日はまず休みが取れないだろうし、週休二日制というのも、必ず守られているのかどうかわかりません。我々の気づかないところで過酷な労働をしていることもあるのかもしれませんね。

 

そう考えると、「他に行くところが無かったから」というような理由で働いている人がいたら、あまり生産性の高い仕事はできないんだろうな、と思ったりします。せめてもう少し、賃貸仲介業のステイタスが向上すればいいのに。

トレンディドラマの主人公の仕事にでもなって、カッコいい営業マンとか、憧れ的職業のイメージになれば、もっと活性化されるかもしれません。

 

いずれにしろ賃貸仲介業は、人の幸せに貢献するとてもやり甲斐のある仕事であり、

不動産オーナーは、人に快適な住まいを提供する社会的使命を背負っている、と私は自負しています。

 

ですので、オーナーにとって最も大切なパートナーである賃貸仲介業の営業マンには、ぜひともモチベーション高く、誇りを持って働いてもらいたいものですね。

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不動産投資で消費税還付を受ける方法

  2015/09/24    業界裏ばなし

 

消費税還付に関しては、はじめから諦めている人、着々と還付を受けている人、そもそもこの制度自体を知らない人、とさまざまです。

 

「昔はできたけど、もう今は無理なんじゃない?」

という声も聞きますが、

 

私は2012年・2013年・2015年と、

 

毎回 消費税還付を受けて来ました。

 

よく調べていけば、まだまだ消費税還付の方法はいろいろあるようです。

 

 

ここでは法人で物件を取得した際に、消費税が還付される一つの例をご紹介しましょう。

 

 

 まず、還付を受ける資格がある法人は、いくつかのパターンがありますが、

 私のケースについて、お話します。

 

 ①その法人は、税務署に

 「課税事業者選択届書」を提出してから

  2年(2期)以上が経過していることが前提でした。

 

 ②次に、その法人が物件を取得した月の末日が、

  3期目の末日である必要があります。

  物件取得を機に、決算月を再設定できますので、そのようにします。

 

 ③そしてその期末最終月(=不動産を購入した月)に、

  同時に自販機などからの「課税売上」があることが必須です。

 

 上記の条件を全て満たした時、

 

 課税売上 /(課税売上+非課税売上)

 

  の割合に応じて、

 

 その月に支払った消費税額が還付されることになっています。

 

 例えば 課税売上が1,000円で、非課税売上が0円なら、100%、

     課税売上が1,000円で、非課税売上が1,000円なら、

     1,000/1000+1,000=50% が還付されます。

 

 

 不動産を購入した事業年度に

 

 課税される自販機の売上があり、

 

 非課税の家賃収入が全く無ければ

 

 物件購入時にあなたが支払った建物分の消費税の100%

 

 が還付される権利を有することになるのです。

 

 

 逆に言うと、たとえ自販機の売上があっても、

 

 引き渡し時の家賃を日割清算等で受け取ると、

 

 上記の計算式の分母となる

 

 「課税売上+非課税売上」

 

 の値が大きくなり、

 

 ほとんど消費税は還付されないということになります。

 

 ちなみに私の場合、この方法で3棟とも消費税還付を受け

 

 1棟目 7,456,107円

 2棟目 8,672,597円

 3棟目 8,856,527円

 

 が還付されました。

 

 

【補足】

 

①の、課税事業者選択届出書を提出してから

 

なぜ2年が経過していなければいけないのかというと、

 

2年以内に不動産を購入し、消費税還付を受けた人は、

 

「本則課税」という課税方式が1年延長され、

 

合計の3年間を通算した中での

 

課税売上/(課税売上+非課税売上)

 

を再計算し、消費税を再調整しなければなりません。

 

そうすると結局、還付を受けた消費税とほぼ同額

 

後から納めることになるのです。

 

ですので、

 

2年を経過してから不動産を購入した方がよい

 

ということになります。

 

 

つまり、

 

先に法人を作って2年寝かせておくか、

 

2年間休眠状態だった会社を誰から譲渡してもらえば良いですね。

 

 

 いずれにしろ消費税還付の可否については

 

その時の事情が複雑に絡み合いますので、

 

詳しい税理士さんによく相談されることをお勧めします。

 

 何でも諦めずに、誰かが言っているからもうダメなんだ

 

と思い込まずに、とにかく聞いてみる、調べてみることが大事なのです。

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不動産賃貸業では管理会社が重要なパートナー

  2015/09/23    投資の考え方

サラリーマンの傍らで不動産賃貸業を営んでいると、職場では話題にすることもできず、突然の電話が鳴ったりすると、席を立ってこそこそと話したりしなければなりません。

 

別に悪いことをしているわけではないので胸を張っていれば良いのですが、

さすがに本業の仕事の真っ最中に不動産の電話をするのは気が引けます。

 

そして万が一同僚や上司に知られたら、きっと多くの人から先入観や偏見を持って見られるようになり

 

「あいつ、カゲでうまいことやってんな」

 

みたいなことを思われるのは叶いませんね。

だから誰にも話せないのです。

 

サラリーマン大家とは、そんな孤独な稼業でありますが、

実際の賃貸経営においては、協力なパートナーがいます。

 

それは、管理会社さん。

 

管理会社の仕事は、家賃の受け渡しだけをするのではなく、

入居者の募集や建物のメンテナンスに至るまで、私たちの物件の経営自体を代わりにやっています。

月々家賃のほんの数パーセントの管理費で、これだけの仕事をしてくれるのですから、非常にありがたいことです。

 

ですので、物件を購入したら

 

管理会社は慎重に選ぶことをお勧めします。

管理費は家賃収入の何パーセント取られるのか

 

という観点だけでなく、

清掃・点検の内容、頻度

 

も、きちんと確認し、その会社から外注に出されているものがあれば

必ず数社に見積をとってもらってから、決めるのが良いと思います。

 

そして、こういった細かい連絡をする際、私たちオーナーは、

 

管理会社さんに

できるだけの敬意

 

を持って接するべきです。

サラリーマンの風潮として、とかく職場における上下関係や顧客関係を意識していると

ついついこちらがお金を払っているのだからと

 

上から目線」「お客様意識」が働きがちです。

 

「なんで言ったことをやってくれないの?」

「すぐにメールの返信がないのはおかしい」

「話が違うでしょ」

というような気持ちは押さえ、たとえ本当にそうであっても、相手に通じていないときには、

こちらの伝え方が悪かったのだ、

 

と思うくらいがちょうど良いです。

 

逆に考えれば、管理会社だって、一つの物件だけを管理しているわけではないのですから。

 

いかに、自分の物件を大事にしてくれるか、

 

それはお金でも権力でもなく、相手を思いやる気持ちなのではないでしょうか。

大事なパートナーである管理会社を責めても、

オーナーにとって何も得することはないのです。

 

そのことを頭に入れながら、

 

クールに、的確に、

 

こちらの要望を伝える。

 

そして、

どうしたら気持ちよく協力してくれるか

 

を考えながら

 

発言・依頼をする。

 

これが経営者として、人を動かす時の留意点。

毎日が学びです。

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タイムシェアは、不動産投資と呼べるのか

  2015/09/22    投資の考え方

昨年の夏、家族でハワイに旅行した際、1万円の商品券がもらえるというお誘いトークにつられて、オアフ島にあるマリオットバケーションクラブという高級リゾートホテルを見学に行き、そこのタイムシェアの権利を衝動買いしてしまいました。

 

「タイムシェア」とは、

一定期間の所有権を購入する

不動産の一種です。

 

私が購入したのは、ハワイ・オアフ島のコオリナ・ビーチリゾートという、ワイキキからちょっと離れたところにあるマリオットの会員制ホテルで、

2年に一度、7泊分の権利

をもらえます。

 

部屋は完璧なオーシャンビュー(写真)で、

60㎡のコンドミニアムが2部屋つながっている、

合計120㎡のタイプです。

基本、会員制なので、一般の人は宿泊できません。

 

今のところ、日本人の比率は15%未満というところが、

とても外国らしくて気に入りました。

ちなみに同様のシステムで運営されるヒルトン・ワイキキのタイムシェアは、

約85%が日本人だそうです。

 

価格はおよそ400万円!

 

衝動買いにしては結構なお値段なのですが、これは「権利」なので、売却することも可能です。購入時にはちゃんと登記証明書も送られてきて、れっきとした「所有権」なのですね。

 

管理費としては年間12万円を毎年支払います。

でもこういうのは、金銭的な損得勘定では計れないものだと思っています。何より家族の前で、すっぱりと購入を決断したことで、お父さんとしては評価がグッとアップしました。

これで2年に一度はハワイに来れるし、マリオットグループと提携しているホテルは世界80カ国2900ヶ所以上にあるので、そちらにチェンジすることも可能です。

とにかく素晴らしいロケーションに加え、ハワイに旅行した際にホテルの予約でかなり苦労したので、これからは2年に一度、最高の場所、最高の部屋を確約されていると思うと、ちょっと優雅な気分です。

そして、場合によっては「7泊分」を自分で使わずに、賃貸に出すこともできます。通常では予約できないホテルなので、プレミアム感もあって人気が高いようです。この点、今流行りの“Air BnB” に似ているかもしれません。

 

私が購入を決断した際の、最後の一押しは、この物件が「商品」ではなく「所有権」であること。この所有権は相続もできるし譲渡・売却もできます。この感覚が、なんとなく不動産投資と似ているな、と思い、親近感を持ちました。

 

そうはいっても結局のところ、これを賃貸に出して利益を得る、というのは目的も逸脱していますし、そもそもそういう風に利用するためのものではないので、「収益物件」とは呼べないですね。

不動産投資家として、自分へのご褒美と、これからのモチベーションアップのための材料には有効なのかもしれません。

2016年の7月24日〜31日まで、このリゾートホテルで初めての利用を体験してきますので、まだ先の話ですが、その時にはまたレポートしたいと思います。

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不動産投資は何歳までできますか?

  2015/09/21    リアルな活動報告

最近は若い人でもどんどん不動産投資をされている方が増えて、

「そんな若いうちから良い処に目をつけているなー」と感心します。

20代でも不動産投資ができているのは、はっきり言って羨ましいです。

しかし年齢が若いと、所有資産や勤務先の勤続年数などの面で、社会的信用が熟しておらず、金融機関から希望通りの融資を受けられないことが普通にあります。それでも立派に不動産事業を営んでいるのは、よほど自己資金を貯めたか資産を持っている、ということになりますね。20代から先見の明があって素晴らしいです。

 

では、年齢が高い方は、何歳まで融資が受けられるのでしょうか。

 

厳密には、年齢制限はない、と思うのですが、

本日私は、ある物件を下見に行ったときに危機感を覚えました。

 

その物件は、築24年の鉄骨造でありながらある銀行の評価が高く、

33年〜35年の融資が引ける可能性がある、

とのことでした。

金利は3.5%でしたが、期間がそれだけ長く取れるのであれば月々の返済額も抑えられ、キャッシュフローにも余裕が出て来ます。

 

もちろん私は前向きに購入する方向で不動産会社の人と話しました。

 

しかし、その営業マンの方が、私の年齢に気づき、首をかしげたのです。

 

「この銀行は、融資年齢限度が79歳なんです」

 

ということは、私の場合、あと30年しか融資期間が取れないことになります。

これは厳しい。

 

金利3.5%で借りる場合

35年が33年に減ると、返済比率は2%上がり

33年が30年に減ると、更に3%上がります。

金額で見ると、

35年→30年になる場合、返済額が

年間170万円も増えてしまいます。

 

法人であれば年齢など関係ないのですが、個人で借りる場合には、

その金融機関によって制限があるようです。

 

こういう場合、もちろん他の金融機関を当たれば良いのですが、審査スピードの点でなかなか他では太刀打ちできない強みを持っている銀行だと、他を当っているうちに決済されてしまう可能性が高いです。

 

また、築24年の鉄骨造で、オーバーローン30年以上の融資を引ける金融機関もそうそう見つかりません。

 

冷静に考えると金融機関の年齢制限がある79歳〜80歳から逆算して、

35年ローンを得るには44歳〜45歳まで

ということになりますね。住宅ローンにも同様だと思います。

だからといって、これが不動産投資ができる限界とは言いたくありませんし、

私は既にその年齢を越えています。

若い人は若い人なりのハンディキャップがあり、

中高年は中高年なりの弱みがある

ということですね。

 

いずれにしろだからとって不動産投資を諦めるのではなく、

弱点を克服するマインドと行動力が大切ですね。

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空室を埋めるための手段をいくつか試しています

  2015/09/20    リアルな活動報告

今日は4月末に決済したつくば市の物件と、それを管理しくれている管理会社さんを訪問してきました。

4月の時点では29室中9室が空室、という状態で引渡を受け、これまでに1室の入居と2室の退去があり、現時点では10室が空室となっています。

引き渡し後から内装リフォームやらインターネット、ケーブルTV配線やら、お風呂の追い炊き機能などを追加し、ようやく9月から本格的に募集スタートができるようになりました。

 

そして今日、管理会社の社長さんと

「絶対に年内中に満室にする」

という約束で、以下の施策の承諾をしました。

間取りは全て3LDKです。

 

9室中の1室をモデルルームにする。

空室のうちの1室、一番人気のなさそうな1階出入り口正面の部屋をモデルルーム調に仕上げました。

ダイニングテーブル、チェア4脚、ソファ、テーブル、1枚じゅうたん、ガスコンロを設置し、窓の大きい2部屋にはレースのカーテン。そして全室に照明をつけ、更にオマケとしてエスプレッソコーヒーメーカー(赤)もテーブルの上に乗せています。

これで内見の方に生活スタイルをイメージしてもらい、あとは使い勝手と価値の高い他の部屋の成約を進めます。そして最後にこのモデルルームが残った時、家具ごとプレゼントして成約につながる、という仕組みです。

設置する家具の選定は、管理会社で担当してくれている女性にお任せしました。まさにこの物件のターゲットに合致する方だったので、家具やコンロを全て女性目線で選んでいただき、約20万円かけて仕上げてもらっています。今日はその内容を現場で確認しましたが、私が選んだのでは到底できないセンスの良さで、バッチリだと思いました。

 

他の部屋もガスコンロだけは設置する。

これは管理会社の社長さんからのご提案でしたが、ファミリータイプの場合、システムキッチンの物件が多い中、せめてコンロだけでもあらかじめ設置されていると、納得されやすいそうです。まずは管理会社負担にて、キャンペーンとして先着3組に「ガスコンロプレゼント」をしていただき、好評で成約が進むのであればオーナー負担で全室にガスコンロをプレゼントします。

 

フリーレント1ヶ月

フリーレントとは、家賃の無料期間のことです。

家賃を下げるより、とりあえず1ヶ月分をゼロにする方が、将来にわたって長く住んでもらった時、オーナーとして収入が減らずに済みます。「今、契約してくれれば家賃1ヶ月分無料ですよ」というセールストークは営業の方にとっても背中を押しやすいネタのようです。

この3つの施策をつかって、果たして年末までに全室埋めることができるかどうか。

これが

事業経営・経営改善の真骨頂

です。

あとは管理会社に任せっきりではなく、応募状況や実際の内見の様子をこまめにヒアリングしながら、一緒に戦略・戦術を練っていかなければなりません。

さあ、これからが腕の見せ所です。

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不動産投資をする上で、太陽光発電はまだ間に合うのでしょうか?

  2015/09/19    よくある質問

一時は大流行りとなった「太陽光発電」。広い屋根を持ったアパート・マンションを所有するオーナーなら、経営改善のために設置を検討したことがあると思います。

私も2013年に、所有する2棟のマンションの屋上(陸屋根)に太陽光発電設備を設置しました。

それがこの一年の実績として、

1棟あたり50〜60万円

の売電ができています。

 

そしてこの設備もまたフルローンを借りて設定しており、

返済額が年間約40万円。

 

設備を維持するための電気代が1万円なので、

差し引きで

1棟分がおよそ12万円から18万円、

2棟合計で30万円の手残り

(キャッシュフロー)

があります。

 

もともとこの2棟は「収益」が目的ではなく、

「設置費用が減価償却費として計上できる。つまり節税ができる」

「太陽光発電事業を機に人脈を広げる」

「単に興味があったから」

という理由で始めました。結果的に月々2,3万円程度ですが、まるで空室の心配が無い収益不動産のようで、毎月着実にお金が入ってくるので、やってよかったと思っています。

 

ではこれからの太陽光発電は、不動産投資家にとって魅力があるのでしょうか。

 

一番重要なのは「買取価格」ですが、

1kWhあたり

2012年(平成24年) 42

2013年(平成25年) 37

2014年(平成26年) 32

2015年(平成27年) 29

と年々下がってしまっています。

 

業界関係者の話と、私の実感においては、

私が設置した

2013年までが、収益を見込めるギリギリのライン

だったようです。

 

あとは物件の屋根の上ではなく、「野立て」といって、広大な地面の上に大規模の発電設備を設置するパターンがあります。こちらも2014年までが限界と言われ、2014年のうちに申請されたものがまだいくつか残っており、それが売りに出されているのを時々見かけます。

 

太陽エネルギーを電気に変える、という発想は素晴らしく、国を挙げて設備の導入を推進してきました。ところが肝心の電力会社の方がそれを受け入れられるだけのインフラが整っておらず、発電設備だけ完成して、電力を送るパイプをつなげる方が間に合わなくなっているようですね。

 

ですので、昨年申請した案件のものが、今頃完成したりして、売りに出されるわけです。

 

いずれにしろ、

太陽光発電設備で収益を得よう

と思うなら、一言で言って

「もう遅い」

 

と言わざるを得ないようです。

現金で購入して節税対策に、

というなら

まだ選択肢はあるかもしれません。

 

太陽光設備を導入する際にも収益物件と同じく、

収入(売電)から支出(ローン返済・管理費・税金)を引いた手残り(キャッシュフロー)

を常に考えることが大切ですね。

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不動産投資は何から始めればいいのですか?

  2015/09/18    よくある質問

不動産投資に興味を持ち始めた人に会うと、私はかなりの確率で質問攻めに遭います。

不動産なんてもともと手の届かない話だと思っていたところへ、身近な人が物件を購入したり、遺産相続して土地と建物を持ったり、テレビや雑誌で特集されたことなどがきっかけで、不動産の世界に足を踏み入れたいと思う人は今も増え続けています。

そして多くの初心者の方々は、大抵決まって同じような質問をされます。それだけ問題点や疑問点が似かよっているということですね。

中でもかなり最初の段階にいる人から受ける質問がとても興味深いです。

「不動産投資、すごくやりたいんですけど、

 何から始めればいいのかわかりません」

なんて素直な質問でしょう。

こういうことを本気で質問できる人は、かなり成功する可能性が高いと思います。なぜなら、素直に聞いて、素直に行動する人が、最も効果を挙げることができるからです。でも油断してはいけません。

「何から始めればわからない」からやらないのか、

「何から始めればわからない」から教えてくれればすぐにやるのか

ここが大きな違いです。言い訳なのか質問なのか、良く考えてみてください。

 

ではお答えします。不動産投資を志すならば、まず最初にしておくべきことは、

ご自身の資産の確認

です。

源泉徴収票過去3年分、すぐに提出できますか?

確定申告書過去2年分、すぐに提出できますか?

奥様に収入があるならば、その分の資料も必要です。

預貯金はもちろん、証券年金生命保険にいたるまで、

現金換算したものがどれくらいあるか、把握していますか?

これ、実は結構面倒なことです。

「大体、、、◯◯円くらいかなぁ。。。」と口頭で言える人はたくさんいますが、そんなことでは全くダメです。文書で伝える必要があります。

収益不動産を紹介してもらう際、もしくは金融機関に融資を申し込む際、一番最初に必要なのが

「資産概要書」

なのです。いわゆる自己紹介のようなものですね。

A4・1枚の用紙に、住所・氏名・ご家族氏名、所有資産・年収などを記入するようになっていますので、まずはこれを完成させましょう。

フォーマットはどの不動産会社も持っていますし、インターネットで検索して入手することもできます。とにかく自分の資産がどれだけなのか、これを明確に把握して、販売会社や銀行にきちんと伝えられるようになることが、不動産投資の第一歩です。

わからない」ということが「やらない」理由になっている人には不動産投資はできません。

わからない」ことを「わかるように」して、前に進み続ける人が、成果を手にするのです。

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なぜ自己資金ゼロでも不動産投資ができるのですか?

  2015/09/17    よくある質問

「自己資金が全くないので、不動産投資なんて始められません」

私も最初はそのように考えていました。

 

至極当然のことです。

不動産投資はお金がある人がするものであって、

全くお金が無い人が土地を買ってマンションを購入するなどあり得ない

と考えるのが普通です。

 

でも私は、本当に全く自己資金がゼロのまま不動産投資を始めました。

そして今日まで手持ち資金を1円も出さないまま、総資産7億円、家賃収入6,600万円があります。

全ての経費を引いても、キャッシュフローは2,000万円。月々にすると150万円以上が手元に残るようになりました。

 

ではなぜ、そんなことができるのでしょうか。

 

一般的に収益不動産を購入する際、物件価格の7%程度が税金や手続きのための費用としてかかります。

例えば1億円の物件を買おうとする時、およそ700万円がプラスの経費としてかかることになります。これを「諸経費」と呼びます。

 

この時、物件の価値に応じて金融機関から融資をしてもらうわけですが、

物件価格が1億円だったら、金融機関は最大1億円までしか貸しませんし、場合によっては物件価格の8〜9割、つまり8千万円から9千万円くらいまでしか貸してもらえないケースも多いので、その時は残額の2千万〜1千万円+諸経費700万円を自分で用意しなければならないのです。

 

でもここで諦めるのは早いのです。

 

〈方法1〉

足りない分はノンバンクで借りる。

諸経費の700万円くらいでしたら、無担保のローンで借りることができます。不動産会社と提携し、その物件を買うならば、無担保として貸しましょう、というローンがあるのです。

金利は5〜6%以上になり、返済期間も10年以内というケースが多いです。

その返済金を充てても、マイナスにならない程度にキャッシュフローが残るなら、それは一つの投資スタイルとして成立します。

しかしこの場合には、繰上返済をしてできるだけ早く完済することが望ましいです。

 

〈方法2〉

物件価格を上回る金額を、金融機関から融資してもらう

物件価格よりも高い金額で金融機関が評価していれば、より高額の融資が承認されることがあります。金融機関によっては、売買価格に関係なく、その物件に価値があると見れば、それに応じた額の融資をしてくれます。

例えば売買価格1億円の物件に対し、金融機関の評価が1億3千万円となった場合、その80%分を融資しても、1億400万円になります。そうなると、預かり敷金の引き継ぎや日割り家賃の受け取りなどを含めて、買主は1円も出さずに1億円の物件を手に入れることができるのです。

これを業界用語で「オーバーローン」と呼びます。

そうして私は5棟のうち3棟を、オーバーローンで購入し、他の2棟はフルローン、つまり物件価格と同じ額を借り入れ、残りの諸経費分をそれまで得た利益の中から拠出して購入しました。

 

フルローン、オーバーローンができるかどうかは、物件価格を決める売主と、金融機関の評価方法・考え方によって左右されます。

ですので、

常にそのような物件を探し続けること

と、

一つの銀行に断られても諦めずに

いくつもの金融機関に持ち込んで交渉をし続ける

絶え間ない努力が必要なのです。

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不動産投資で不安なことは何ですか?

  2015/09/16    よくある質問

「不動産投資をやってみたいけれど、金額も大きいし、もしも失敗したらどうしよう」

そんな不安を抱えている人がたくさんいます。

 

確かに収益不動産は、自宅を買うよりも大きな金額の融資を引いて行う事業ですから、もしも何かあったらどうしよう、と不安になることも理解できます。

 

しかし、投資の世界はどんなことでも「絶対」はあり得ません

何かしらのリスクがあって、それをできるだけ回避しながら利益を出していくのが投資の基本です。それでも不動産は、株やFXなど想定しきれないリスクが多い投資に比べれば、はるかに安全・安定した性質の投資と言えるでしょう。

その根拠をカンタンに、以下に記します。

不動産事業における主なリスクとその対策について、私の実体験に基づいた切実な順番です。

1.空室リスク

 

不動産事業で最も恐れるべきは「空室」です。購入する時の「物件概要書」でアピールされる「利回り」は、ほとんど「満室」の状態で試算されていますので、空室が出るごとに収支が悪くなることは容易に想定できます。

空室が出たら、直ちに部屋を現状回復・リフォームし、すぐに次の入居者を募集できる状態にしなければなりません。

管理会社とよく連携して、いつから次の募集を開始できるか、募集を始めたら反応はどうかなど、状況を常に把握して対策を打つことが大切です。

また、現在入居している方々へ、できるだけ退去されないように配慮する必要があります。

建物をキレイに保ったり、時には設備を増強したり万が一クレームがあった際には素早く対応することです。それでも退去があった時には、その理由をきちんと聞いておくと、次のために参考になります。

 

2.修繕リスク

 

これは多くの大家さんが抱える悩みです。新築ならまだしも、中古で購入した物件は、時には所有した翌月にアクシデントに見舞われることもあります。

修繕費がかかるもので最もありがちで、かつショックなのが

「水漏れ」

です。これは発生を事前に予測することができず、言ってみれば運・タイミングの問題です。

しかも「水漏れ」は入居者の部屋にも被害を及ぼすことがあり、かつ日常生活を中断させられるケースもありますので、そんな時には一刻も早く対処しなければなりません。

もちろん管理会社が24時間対応してくれることが必須です。

こういった修繕リスクへの対策としては、

「火災保険」「地震保険」

ですね。

きちんと保険求償してくれる代理店で保険に加入しておけば、万が一の時、修繕費がかかってもある程度保険でカパーしてくれます。

私もなぜか2015年は水漏れの被害に多く見舞われ、所有している3棟の物件全てに水漏れが発生しました。その修繕費は7万円〜150万円と幅広く、その度に管理会社で写真を撮ってもらい、保険代理店と連携して保険求償を行いました。

結果的に380万円かかったうちの260万円程度は保険で補うことができました。

求償に優れた代理店を選んでおくと、こういう時にホント助かります。

ちなみに、

累計で100万円の被害があって、1度も求償できないと言われたら、代理店を変えた方が良いかもしれません。

 

3.金利上昇リスク

 

まだ私は体験していませんが、現在のキャッシュフローを大きく揺るがすものがあるとしたら、融資の金利が上がることです。こうなるとキャッシュフローが大幅に変わってきます。

これに対処するには、

借換

もしくは

現金を事前に貯めておく

くらいしかありません。もしも今、4.5%の変動金利で融資を受けているならば、できるだけ早めに借換えられるように、手を尽くすことをお勧めします。

とはいっても借換は総カンタンにはできないので、常に金融機関の情報に敏感になり、チャンスがあればすぐにアプローチする姿勢を維持しておくことが重要です。

もしくは最悪の場合、

物件を売却する

ということも考えられます。市況として相場が上がっている時はチャンスですが、逆にそうすると再び購入する時も高いものを買わざるを得ませんし、融資の金利も高いでしょう。売却するときは、しばらく不動産取得をお休みすることも一手です。

 

この他、災害リスク・家賃下落リスク・家賃滞納リスク・環境悪化リスクなど、可能性を挙げれば数多く出て来ますが、あまりにもリスクばかりを気にしていたら、それこそ事業自体に踏み込むことはできません。

ある程度のリスクを承知の上で、できるだけ事前に回避する策を講じることが、どの事業でも基本ですね。そして不動産の事業は、その対策が比較的着実にとれるところがメリットなのです。

 

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不動産投資で良い物件を探すにはどうすればいい?

  2015/09/15    よくある質問

不動産投資で最も効率よく、良い物件を手にする為には、信頼のおける不動産会社の営業マンと仲良くなることが一番です。しかし最近はなかなか魅力的な物件がなく、たまに見つかってもあっという間に売れてしまいます。

良い物件、というのは、収益力のある物件

という意味です。

売りに出される良い物件の数よりも、それを求める不動産投資家の数の方が圧倒的に多いので、紹介だけに頼っているとなかなか収益力のある物件に出逢うことができません。

 

では自分で探す方法はどんなものがあるかというと、

スバリ、ネット検索です。

 

私は当初、「アパート経営」というキーワードで検索し、見つかったサイトの不動産会社で木造アパートを2棟買うことになったのですが、これは結果的に間違ったやり方でした。

 

本来やるべきは、収益不動産専門サイトへアクセスすることです。

その最も代表的なものが「楽待」。

“らくまち” と読みます。

 

ここにリンクを貼ってアフィリエイトと勘違いされるのもイヤなので、どうぞご自身でキーワード検索してみてください。カンタンに出て来ます。

 

ここのサイトで、自分の買いたい物件の条件を入力すると、売りに出されている物件がズラーッと出て来ます。

 

物件の条件としてお勧めするキーワードは5つあります。

 

場所(都道府県

全国どこでもいい

です。つまり「空欄」にしておく。

東京限定で選ぶのはやめましょう。次に入力する条件にヒットするものがまずないからです。

地銀が使える人脈を持っている人に限り、その地銀管轄のエリアを入力してください。

 

利回り

利回りだけを見て買うと間違いをおかすリスクがあります。しかしこういう検索画面では「利回り」以外の重要な項目を選択することができないので、止むを得ず参考までに入れておきます。

利回りはできるだけ

「9%以上」

を選択しましょう。

もちろん10%以上の方が望ましいのですが、そうなるとなかなか物件情報自体が少なくなってしまい、「0件でした」という結果になるケースが頻発します。

「8%以上」でも良いかもしれませんが、その場合は金融機関から1%台の金利で融資が引けるケースだけです。

 

物件種別

1棟マンション

これが王道です。

 

築年数

25年以内

築年数はもちろん少ない方が良いのですが、25年以内くらいにしておくと利回りも良いものが出てくるので、このくらいのレベルにしましょう。

 

建物構造

RC・SRC造

融資年数が長く取れるからです。

 

以上を入力したら、他の項目は触らない方が良いです。条件ばかりつけているといつまでも物件が見つからなくなります。

 

そうして、世の中にはどのような収益物件があるのか、リサーチして相場観を養っておくだけでも実力がつきます。この地道な作業を決して侮ってはいけないのです。

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人気のある間取りと空室率の関係

  2015/09/14    物件の選び方

不動産賃貸募集サイト“SUUMO”を運営する㈱リクルート社が発表したデータによると、

最近の傾向として、埼玉・千葉ではシングル世帯向けの空室減りカップル・ファミリー物件の空室増えてきているそうです。単身者が都内ではなく近県にやや広めの住まいを求め、カップルやファミリー世帯は需要に比べて物件の供給が過多になっている、ということですね。

 

まぁ、だからといって、いきなり自分の物件が単身者向けだと満室になり、ファミリータイプだと空室が出るのか、というと、そんなことにはなりませんよね。こういう情報はあくまでも「統計」ですので、結局は自分の所有物件は個別に対策を立てていくしかありません。

でも、その対策を検討したり、そもそも物件を購入する際には、あくまでも「傾向」として気に留めておくことができるとよいと思います。

とかく自分の偏見や先入観を持ってしまいがちな不動産投資では、このような客観的データを時々参考にしながら、考え方をブラッシュアップしていけばよいのです。

 

それでは他にも面白いデータを紹介しましょう。

a) 洋室6畳バス・トイレが一緒の3点ユニット

b) 洋室4.5畳バス・トイレ別

という2つの物件があった場合、a)の3点ユニットであっても「6畳」の方が人気があるそうです。

今はすっかり3点ユニットが敬遠されているデータをよく見かけますが、狭くてもバス・トイレ別が良いのかというとそうでもなく、3点ユニットでも部屋が広い方が住みやすいと思う人が多いということですね。

 

しかし、

c)洋室6畳バス・トイレ別

d) 洋室7.5畳バス・トイレが一緒の3点ユニット

となると、c)の方が人気が高くなります。

つまり、6畳間の広さを確保できれば、後はできるだけバス・トイレは別々の方が良い、という優先順位になっています。単身者は6畳間をスタンダードとしているのかもしれません。

 

また、3DKまたは3LDKのファミリー物件で

e) 3部屋のうち1部屋が和室

f) 3部屋とも洋室

では、f)の全ての部屋が洋室の方に軍配が挙がります。

私は個人的に和室が好きで、自宅も1部屋だけあえて和室を設けていますが、残念ながら和室はあまり人気がないようですね。これは客付けのプロである管理会社の方も言っていました。

 

いずれにしろデータはあくまでも傾向にしか過ぎません。その物件の環境や家賃、設備によってももちろん変わっていきますので注意が必要です。

 

私の東京都清瀬市の物件は1K×40室で、広さ16㎡に3点ユニット駅から徒歩18分という一般的には厳しい立地条件です。3点ユニットで狭い部屋なので、空室が出た後はどうやって訴求していこうかと不安にもなりましたが、この2年間、客付けの管理会社が非常に優秀で、これまで2ヶ月以上空室になったことがありません

近くにコンビニがあることが思いのほか人気が高かったり、駅近の物件よりも安めに設定した家賃がニーズにマッチしたようです。

 

要するに、「間取りがこうだから空室がなかなか埋まらない」というのはちょっと厳しい言い方をするとセールス力がないことの「言い訳」で、その先の対策を諦めてしまう危険な発想です。

 

データはあくまでも参考値であり、自分の物件を満室にするためには自分の目でしっかり確認し、エキスパートとよく相談して対策を打つことが肝心です。

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これからの賃貸マーケット分析と「家賃」への対処

  2015/09/13    投資の考え方

 

日本の総人口は2050年までに3300万人が減少すると言われています。

東京圏は今以上に「超高齢化」になり、なんと

4人に1人が60歳以上

になるそうです。

そんなにー?

と思ったりしますが、冷静に考えると、あと10年ちょっとすれば私も60歳以上になり、高齢化の一端を担う世代になるわけですから、とても他人事ではありません。

 

高齢化になると、お金を生み出す労働人口の数が少なくなり、逆に福祉や年金などお金をもらう人の人数が増えてくるので、若い人が税金をたくさん支払っていかないと老人を支えられない社会になります。

ではこういった将来の超高齢化を背景に、賃貸マーケットはどうなっていくのか、という点について㈱リクルート社が分析された内容についてご紹介します。

 

1.住宅着工数は増加し、空室が増える。

高齢者が多くなってくると、相続税対策のためにアパマンを建て、現金を不動産に変える人が増えます。

建設会社は当然、仕事が増えるので大歓迎。

結果として需要に対し供給過多になり、空室が増えることになります。

 

2.空室が増えると、募集条件がゆるーくなる。

必ずしも高齢化だけが原因ではありませんが、空室が多くなってくるエリアは、それだけ競合が増えるわけですから、入居者に選択されやすいようにサービスが良くなります。

その最も代表的で手をつけやすいのが

礼金・敷金

 

礼金ゼロ率は、東京23区は引き続き上昇中です。

敷金ゼロ率は、神奈川・千葉・埼玉の場合、

2009年に10%だったものが

2014年では30%にもなっているそうです。

 

3.東京都の平均賃料は回復傾向

2009年のリーマンショック後からずっと減少が続いていた東京都の家賃相場は、2014年の年始より回復してきているようです。これもアベノミクスの一つの効果なのでしょうか。

このエリアに住みたい、という人が多くなれば家賃は下がらず

このエリアは家賃が高いからできるだけ安い部屋がいい、もしくは隣りの県でいいや、

と思う人が多くれなれば、相場家賃も下がっていくのでしょう。

 

しかしまだまだ都内は根強い人気と需要が底堅い、ということです。

 

でも、私は東京都江戸川区にファミリータイプのマンション1棟(15戸)を所有していますが、昨年は1つの空室が7ヶ月も埋まらず、家賃を5千円下げてようやく決まった、という苦労をしました。更に来月はまた1室退去が決まっており、果たして家賃を下げずに埋めることができるのか心配です。

 

オーナーにとって、家賃の値下げは最後の手段。

その前に、

礼金をゼロにする。

敷金をゼロにする。

不動産会社に支払う広告費を増やす。

入居者が負担する初期費用をオーナー負担にする。

フリーレント(=一定期間の家賃無料)をつける。

 

これら単発のサービスを全て検討・実施した後、どうしても空室が埋まらない場合には、

家賃を下げるしかありません。

 

管理会社にとっては家賃を下げてくれるのが一番営業トークがしやすいと言われています。

高いと言われて他の会社の管理物件に行かれるよりも、なるべく今、検討しているこの物件に決めて欲しい時、「今なら家賃を◯◯円安くしますよ」というのは確かに殺し文句かもしれませんね。

でも家賃を5千円下げると、オーナーにとっては1年で6万円、2年で12万円の収入が減るのです。長く住んでもらえそうな物件の場合には、1ヶ月の家賃を下げるとそれが退去するまでずーっと影響します。しかも他の部屋もそれにつられてどんどん値段が下がっていくようになります。

 

ですので、空室を埋めたい時には、できるだけ家賃を下げずに入居者を決めてもらえるよう、管理会社さんにしっかりと理解してもらい、他の面でバックアップすることに注力されることをお勧めします。

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賃貸営業のエキスパートが明かす、最近の入居者傾向

  2015/09/12    業界裏ばなし

先日、不動産賃貸の専門サイト“SUUMO”を運営する㈱リクルートのマネージャーさんにお話を伺うことができました。

部屋を借りようとする人が、どんな風に物件を探し、何を使って情報を得て、どんな訴求を見て興味を示しているのか、最近の傾向をレビューします。

 

1店舗目の不動産屋で物件を決める人が多い。

部屋を借りたいと思う人は、まずネットで物件を調べ、興味を持った部屋を確認する目的で仲介業者の店舗を訪ねます。

一人あたりの来店数は、3年前に2.6店舗だったものが、昨年は1.7店舗に減少。

1店舗だけで決める」と答えた人は50%で、実際に部屋を決めた人に後から聞いたアンケートでは、実に59.4%の人が、1店舗しか行っていないそうです。

あっちもこっちも見比べるのではなく、まずネット情報から候補を絞り、実際に店舗を訪ねた時は現場確認をする程度で、決めるまでの時間が短くなっている傾向があります。

それだけ店舗でのコミュニケーション力が大事、ということですね。

 

スマホへのシフト

ネットで調べるとき、パソコンが当り前だった時代は終わり、スマートフォンを使っている人が31%で、前年の2倍になっています。

SUUMOに限っていえば、7割以上がスマホを使用しているそうです。

現在、日本のスマホ普及率は36%で、10代・20代ではPCユーザーよりもスマホ利用者の方が多いそうです。これからは40代・50代がスマホのメーカーにとっての切替ターゲットとなることが容易に予想され、そういった年齢層にも使いやすい機器が出てくることでしょう。

今でも既に地図アプリ連動機能が普及しており、仲介業者が案内しなくてもユーザーが直接自分で観に行かれるケースも増えています。

 

動画の活用

物件の外観・内装を把握するためには写真がつきものですが、今では「内覧動画」が当り前になりつつあります。ドアを開けて、自分が部屋に入って歩く感覚で、間取りや設備を理解することができます。説明員の声が入っている動画もあり、まるで本当に内見をしているかのような臨場感です。

広告を作る側も、凝った写真を載せるより、普段通りの感覚で動画を撮った方が、より自然で説得力があり、簡単なのかもしれません。ネットを見て問い合わせに来たお客様から「イメージが写真と違う」とクレームを受けることが多いらしく、動画であればそんな反応もぐっと少なくなると思われます。

かつて私も木造アパートを所有している頃、仲介業者の方が好意で私の物件の内覧動画を撮ってアップしてくれましたが、とてもわかりやすくて感心しました。そしてもちろんその部屋は間もなく入居者が決まったのです。

今は動画広告市場が急拡大していますので、単なる録画ではなく、家賃や設備、環境などが字幕で現れたりする日もそう遠くないかもしれませんね。

 

以上をまとめると、最近のお客様は、

スマホで物件を探し、

動画で内容を理解し、

確認の意で訪れた1店舗目

住む部屋を決める

という傾向にあるようです。

 

これからの不動産オーナーは、このような志向の内見者に対し、自分の物件をうまくPRするためにどんな手を打つべきか、仲介業者さんと一緒に対策を練ることが必要ですね。

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不動産オーナー必携の知識!地震保険を考える

  2015/09/11    よくある質問

「収益不動産において、地震保険は必要なのでしょうか。」

と疑問を投げかける人がいます。

 

結論から言うと、

地震保険には入っておいた方が良いです。

 

というのが私の持論です。

 

2011年3月11日、私の住む千葉県浦安市は、関東地域で最も深刻なレベルの被災をしました。

液状化で道路は真っ黒になり、自宅が8.3cm傾いていしまったのです。

 

震災直後の地獄絵図のような街並を目の当たりにし、今まではTVの中だけだと思っていてピンと来なかったことが現実に自分の身の回りで起きているなんて、当面の間、信じられない状況でした。

 

私の自宅は幸いにしてすぐに元通りに修復することができましたが、地震保険に入っていたおかげで、全壊として満額の保険金が下りたので、おかげ様で経済的には窮することなく生活できました。

被害を受けた浦安市の他の戸建も、地震保険に入っていたかどうかで、修繕へのアクションのスピードが大きく異なりました。

あり得ないことが起きてしまうのが世の中。備えておくことは賃貸事業経営にも非常に重鵜用なこと、と実感しています。

 

では、地震保険についての簡単な基礎知識を3つ、お伝えします。

 

1.火災保険とセットでないと加入できない。

地震保険は、単独でかけることはできません。まず火災保険に入り、火災保険金額の50%が地震保険の保険金額になります。

具体的には、1億円の火災保険に入っていれば、地震保険の金額は5千万円になります。

 

2.地震保険は、地域によって保険料率が異なる

地震保険は47都道府県それぞれで料率が違っています。当然ながら、災害発生率の高いエリアでは保険料も高くなる、ということです。

更に、およそ2年ごとに見直されています

例えば、同じ1億9,000万円で、5年の保険に入るケースを見てみましょう。

【札幌】         掛け金    保険金

建物(火災保険) 5年 298,380円   19,000万円

地震保険     5年 319,200円     9,500万円

 

【静岡】

建物(火災保険)5年  298,380円   19,000万円

地震保険    5年  768,550円   9,500万円

 

上記の通り、火災保険の掛け金は同じでも、札幌と静岡における地震保険の掛け金は2倍以上になっています。

こういうケースもある、ということを覚えておきましょう。

 

地震保険の金額によって物件を選ぶことはありませんが、地域によってこれだけの格差がある、ということを覚えておいて損はありません。

 

3.およそ2年に一度保険料率の見直しが行われる。

これまでの歴史では、大体2年に一度、保険料率が見直されています。

このことから、直近では平成28年7月に改正が行われる見込みだそうです。

その時がまた、保険を見直す良いチャンスですので、把握しておくことをお勧めします。

 

地震保険は、今ひとつ割高な印象を持たれることも多く、ほぼ掛け捨ての保険であるために、わざわざ入ろうとしないことを何とも思わない人が増えているようです。

しかし、不動産経営に責任を持つ姿勢として、地震保険はリスク回避の手段としてかなり有効になると考えています。

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