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不動産オーナー必携の知識!地震保険を考える

  2015/09/11    よくある質問

「収益不動産において、地震保険は必要なのでしょうか。」

と疑問を投げかける人がいます。

 

結論から言うと、

地震保険には入っておいた方が良いです。

 

というのが私の持論です。

 

2011年3月11日、私の住む千葉県浦安市は、関東地域で最も深刻なレベルの被災をしました。

液状化で道路は真っ黒になり、自宅が8.3cm傾いていしまったのです。

 

震災直後の地獄絵図のような街並を目の当たりにし、今まではTVの中だけだと思っていてピンと来なかったことが現実に自分の身の回りで起きているなんて、当面の間、信じられない状況でした。

 

私の自宅は幸いにしてすぐに元通りに修復することができましたが、地震保険に入っていたおかげで、全壊として満額の保険金が下りたので、おかげ様で経済的には窮することなく生活できました。

被害を受けた浦安市の他の戸建も、地震保険に入っていたかどうかで、修繕へのアクションのスピードが大きく異なりました。

あり得ないことが起きてしまうのが世の中。備えておくことは賃貸事業経営にも非常に重鵜用なこと、と実感しています。

 

では、地震保険についての簡単な基礎知識を3つ、お伝えします。

 

1.火災保険とセットでないと加入できない。

地震保険は、単独でかけることはできません。まず火災保険に入り、火災保険金額の50%が地震保険の保険金額になります。

具体的には、1億円の火災保険に入っていれば、地震保険の金額は5千万円になります。

 

2.地震保険は、地域によって保険料率が異なる

地震保険は47都道府県それぞれで料率が違っています。当然ながら、災害発生率の高いエリアでは保険料も高くなる、ということです。

更に、およそ2年ごとに見直されています

例えば、同じ1億9,000万円で、5年の保険に入るケースを見てみましょう。

【札幌】         掛け金    保険金

建物(火災保険) 5年 298,380円   19,000万円

地震保険     5年 319,200円     9,500万円

 

【静岡】

建物(火災保険)5年  298,380円   19,000万円

地震保険    5年  768,550円   9,500万円

 

上記の通り、火災保険の掛け金は同じでも、札幌と静岡における地震保険の掛け金は2倍以上になっています。

こういうケースもある、ということを覚えておきましょう。

 

地震保険の金額によって物件を選ぶことはありませんが、地域によってこれだけの格差がある、ということを覚えておいて損はありません。

 

3.およそ2年に一度保険料率の見直しが行われる。

これまでの歴史では、大体2年に一度、保険料率が見直されています。

このことから、直近では平成28年7月に改正が行われる見込みだそうです。

その時がまた、保険を見直す良いチャンスですので、把握しておくことをお勧めします。

 

地震保険は、今ひとつ割高な印象を持たれることも多く、ほぼ掛け捨ての保険であるために、わざわざ入ろうとしないことを何とも思わない人が増えているようです。

しかし、不動産経営に責任を持つ姿勢として、地震保険はリスク回避の手段としてかなり有効になると考えています。

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