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入居者に人気の設備ランキング2015 「家賃が高くても決まりやすい設備とは?」

  2015/11/03    業界裏ばなし

 

管理会社へのアンケート調査に基づき、入居者ニーズを分析する人気企画「入居者の人気の設備ランキング」が発表されました(全国賃貸住宅新聞 2015年10月26日号)。

今年も全国の有力管理会社251社からの回答をもとに、最新ランキングが作成され、前回ランキング外の設備がトップ10入りするなど、トレンドに変化が見受けられます。

 

「この設備があれば、家賃が高くても入居者が決まる」ランキング

 

【単身者向け物件】(  )内は前回順位

1位 インターネット無料(2位)

2位 エントランスのオートロック(1位)

3位 浴室換気乾燥機(4位)

4位 ウォークインクローゼット(5位)

5位 ホームセキュリテイ(3位)

6位 追い焚き機能(10位)

7位 TVモニター付きインターホン(6位)

8位 防犯カメラ(8位)

9位 システムキッチン(ランク外)

10位 宅配BOX(7位)

 

【ファミリー向け物件】

1位 追い焚き機能(1位)

2位 システムキッチン(5位)

3位 エントランスのオートロック(2位)

4位 インターネット無料(3位)

5位 ウォークインクローゼット(7位)

6位 浴室換気乾燥機(6位)

7位 ホームセキュリティ(4位)

8位 床暖房(ランク外)

9位 太陽光パネル(入居者個別売電)(8位)

10位 24時間利用可能ゴミ置場(9位)

 

⚫️ インターネット無料には賛否両論

単身者向け物件では、家賃アップが可能な設備として根強い人気を誇る「インターネット無料」が、昨年の2位から1位に返り咲きました。

ファミリー物件ではインターネット無料が昨年3位から4位にダウンしています。

インターネットの効果については様々な意見があります。

当初は、「入居者が個別に通信会社と契約してインターネットを使用する場合、毎月5,000円前後の利用料がかかるけど、無料で使い放題となると、2,000円前後の家賃アップをしても十分にお得感を出せる」といってインターネット会社が積極的に宣伝していました。

しかし今となっては、

「必要な入居者はみんなモバイルWiFiやスマホを持っているから魅力を感じない」

との意見もあります。特に家賃が4万円以下の低賃料を好む入居者は、少しでも安い家賃が第一優先なので、その通りかもしれません。私の所有する1Kのマンション(40室)では、家賃平均3.8万円ですが、ネット無料はつけていませんし、要望があったこともありません。

しかし最近ではまた新たな声が出始め、

モバイル系のWiFiは一ヶ月のダウンロードデータ量に制限があるので、ゲームや動画をストレスなく利用するには据え置き型が必要」

など、ネットを毎日使いたい層にとっては重要な要素なのでしょう。

これは直接内見を案内している管理会社に聞かないと、物件ごとにターゲットが異なるのでなんとも言えませんね。

 

⚫ 追い焚き機能はファミリーに必須

追い焚き機能は大変重要な要素だと、私の取引している管理会社の方も言っていました。

特にファミリー物件では、これがないとたとえ家賃が安くても選ばれない恐れがあるとのことでした。

私はこの4月、つくば市に29室のファミリー物件を購入しましたが、追い焚き機能がついていなかったので、引き渡しと同時にプロパンガス会社を切り替え、そのインセンティブとして全室追い焚き機能を無料で設置してもらいました。

それで空室は家賃を5,000円アップして新規募集、現入居者には2,000円の家賃アップを条件に、希望制で追い焚き機能を追加していきました。こういうやり方もありますので、プロパンガスを切り替える時を一つのチャンスにして経営改善できますね。

いずれにしろ何でもかんでも取り付ければ良いというのではなく、経費対効果を十分に考えなければなりません。設置業者の勧めやアンケートデータを盲信せず、その物件の管理会社の話をよく聞いて、ターゲットにあった設備を効果的に導入することがポイントですね。

 

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