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不動産投資では、高齢者を大切にしなければいけないのか?

  2016/07/17    投資の考え方

日本の全人口に占める65歳以上の人の割合は、

2015年で27%、2025年には30%になると言われています。

 

ほとんど3〜4人に一人が高齢者ってことは、

私たち大家も高齢者の需要獲得について

真剣に考えなければなりません。

 

ただ、高齢者の入居について

あまり気が進まない理由は、

ズバリ、孤独死ですね。

 

しかし、20年後には高齢者の単身者は762万人にのぼる見通しで、

部屋探しをする人は普通に65歳以上の方が多くなり、

一方で物件は増えていきます。

 

配偶者が亡くなられたことをきっかけにマイホームから賃貸に住み替えたり、

サービス付き高齢者住宅から、自由の利く一般賃貸に引っ越されるケースも多いそうです。

 

 

こうなると、高齢者を敬遠していたら

一向に空室は埋まらないし、

現在の入居者だって、そのまま住み続けるうちに

みんな高齢者になっていきます。

 

だから逆に高齢者のリスク対策を行って積極的に受け入れれば

かなり強いメリットづけをして、需要を獲得できそうです。

 

では、単身高齢者のリスクとその回避方法について、考えてみます。

 

身寄りのない借主が亡くなった時の問題点とは?

 

借主の死亡後、部屋に残った荷物を

家主が勝手に処分することはできません。

 

無断で財産を処分してしまうと

窃盗罪に該当する可能性があるだけでなく、

後に相続人が現れた際、

訴訟問題にまで発展する可能性もあります。

 

この対策としては、

契約時に身内の連絡先を確認することです。

その連絡先が正しいかどうかの確認も必要。

 

また、財産の処分権を事前に大家や管理会社に委ねる契約をしたり、

かなり強烈な対策ではありますが、

遺言を書いてもらい、なおかつ遺言の執行者を

定めてもらうという手もあります。

 

先進的な管理会社では、

入居者の活動確認システムを開発。

トイレに設置されたセンサーが24時間反応しないと

自動通報されるようになっており、

このおかげでこれまで脳梗塞を起こしたご老人が

すぐに発見され、一命を取りとめたという実例が2件あるそうです。

 

孤独死の対策については、少し前から保険会社が目をつけています。

火災保険をベースにした特約に加入すると、

室内で居住者が死亡し、部屋に損害が発生した場合の

原状回復・清掃修理費用や家賃の滞納分を保証する商品があります。

 

具体的には保険会社によってさまざま。

1戸あたり月300円の掛け金からありますし、年払いで2万円というのもあり、

つまりは保険ですから、もちろん保険金額によって掛け金も変わってきます。

 

このように、不動産賃貸業においては大抵のリスクは回避できるか、

予防する、備えることができます。

 

こういったことを恐れず

前向きに高齢者の需要を取り込んでいく方が

経営の安定化のみならず、社会貢献にもなるのです。

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