不動産事業について銀行の支店長に聞く『会社を辞めたら融資してもえないのですか』
金融機関から融資をしてもらうとき、その審査のために重要な項目は主に3つあります。
1. 勤務先
2. 年収
3. 自己資金
この3つがどれも高いレベルにある方は、融資では非常に有利になります。
例えば
①上場企業に勤務
②年収3,000万円
③自己資金5,000万円
などの場合には、物件も選び放題、融資審査も大抵の場合ほぼ通ると思われます。
しかし、このような人はなかなかいませんし、そもそもそういう人は不動産投資などしなくても充分豊かな生活を送っているのでは、と思うのです。
実際、不動産会社の方からお話を伺うと、そのような投資家は100人に1人くらいしかいないそうです。100人に1人「も」いるんだー、と羨ましく思いますが。。。
現実的には、「勤務先」「年収」「自己資金」のうち、1つか2つをギリギリクリアするレベルの人が最も多いはずです。
3つとも適さない場合はかなり難しいようですが、1つか2つの項目が条件を満たしていれば、そこから融資対象となる物件の収益性や仲介不動産会社の進め方等により、何とか融資をしてもらうことが可能です。私はずっとそうしてきました。
具体的には
①一般企業
②年収700万円
③自己資金 数百万円
といったところでしょうか。
私は特に自己資金がほぼゼロで、
いつもこれで苦労しています。(涙)
そんな状況の中、先日 お世話になっている地銀の支店長と面談する機会があったので、思い切って聞き難いことを聞いてみました。
「もし私が今の勤務先を辞めたら、もう融資はしてもらえないのですか?」
すると、支店長は意外にもキッパリ答えてくれました。
「いや、既に我々はあなたをサラリーマンとしてではなく、不動産事業者として見ていますので、お持ちの物件の収支と返済履歴、そしてこれからの物件の収益性次第になりますね」
さらに
「ご勤務先については、前回融資をさせていただいた際に定年退職金まで計算し、たとえそれが早まっても当行のリスクはないようにシミュレーションしてあります」
とおっしゃるのです。銀行としては、
一旦融資したものについては様々な角度からリスク回避をしていて、そこに絶大な自信を持っているようでした。不動産の融資はそもそも物件自体を担保に取っているので、それもそうかもしれません。
会社を辞めたらもう融資はしてもらえないかと思い込んでいましたし、多くの人がそう言っていたことを聞いていたのですが、地銀の支店長に直接聞いた話では、今は勤務先よりも物件の収益性の方が重要なようでした。
もちろん1棟目を購入する時には「勤務先」が重要な審査項目であることは間違いないのですが、ある程度物件を所有したら、次は勤務先よりも、
経営実績と返済力
をしっかりと実証していくことの方が大切、ということですね。
それから今は自己資金として、現金を持っていることの方が、土地を持っているよりもさらに、銀行には好印象を持たれるそうです。
銀行によっても考え方が異なるかもしれませんが、とにかく
「思い込み」は禁物
です。
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銀行の支店長に聞く!『なぜ自宅を共同担保にとるのか』
今日、私お世話になっている地銀の支店長さんを久しぶりに訪ねました。
もう合計7億円も借りているので、銀行側として会う理由がないかな、とは思いましたが、所有法人が決算を迎えるため、期末の残高証明書を窓口で受け取るついでに、アポを取って面談してもらったのです。
支店長は相変わらずバリバリ仕事をされている印象で、不動産事業にも前向きに支援する姿勢を感じさせながらの雑談が始まりました。
私は
今持っている物件が順調に経営できていること
や、
来年度の収支予定などを簡単にまとめた資料
を見せて、
真面目に賃貸経営に取り組んでいる印象
を持ってもらうように務めました。
そして、半年前に2億円を融資してもらったときから気になることがあったので、この貴重な機会に聞いてみようと思い、勇気を持ってズバリ、お尋ねしてみたのです。
質問1.前回の融資の時、自宅を共同担保に差し出すことが条件だったが、この真意は何ですか。
自宅は他のメガバンクで住宅ローンを借りています。当然既にそのローンの担保になっているため、この地銀にとっては担保価値が無いはず。それなのになぜ共担に入れることが融資の条件だったのか、聞きたかったのです。
支店長の答え
「銀行とあなたとの信頼関係を確認することが本旨です。金額の価値はほとんど関係ありません。自宅を担保に差し出してまで今回の不動産賃貸業を確立させたい、という覚悟の証明みたいなものですね。」
なるほどそういうことですか。それなら第二抵当権でも問題ないのですね。でもそうしたら別の不安が涌いてきます。
質問2.自宅が共担に入れられていると、次に他の銀行から借りにくくなってしまうのでは?
これは多くの投資家仲間から指摘されたことでもあります。何だか人質を取られているようで、他に融資をしてもらえなくする「嫌がらせ」のようなもの、と言う方もいらっしゃいました。
支店長の答え
「自宅を共担に入れているから融資をしない、と考える銀行はほとんどないでしょう。それよりも今度買おうとする物件の価値の方がよほど融資額に影響します。
自宅が共担に入っていること自体より、銀行間での金額のバランスの方を気にするそうです。他行よりも高額の融資をしようとするならば、自宅の担保が気になり始めるのだそうです。
ということで、自宅を共担に取られたらもう他の銀行で融資をしてもらえないのかと思っていましたが、そんな心配は要らないようでした。支店長のお話は、「逆にこちらが他行で自宅を共担に入れた人から融資を依頼された場合」という観点でいただいたので、わりとフェアなご意見なのでは、と思った次第です。
自宅が共担に入っているとか、総融資額の合計がいくらとか、そんなことよりもはるかに
これから購入する物件の価値
が重要だそうです。
そして今、
銀行にとって一番歓迎されるのは
現金を持っていること
だそうです。
1億円の土地を持っている人より、8千万円の現金を持っている人
の方が有利なのだそうです。
銀行の考え方・方針は時々変わる、と言われていますが、少なくとも今(2015年9月)の時点では、こちらの地銀ではそのような考え方であることを確認できました。
これからは
物件単体での担保価値と収益性
を、更に厳しく見ていく必要がありそうです。
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不動産投資家は孤独な稼業?
昨日、不動産投資家が集まるコミュニティにゲスト講師として参加し、一つの銀行から7億円の融資を引き出した経験についてお話しさせていただきました。
参加者は既に1棟以上の物件をお持ちの方ばかりで、どなたも志の高い、熱いビジネスマインドをお持ちの方々とお見受けしました。
しかし不動産投資は十人十色。誰かが成功したノウハウがそのまま当てはまるというわけにはいきません。物件もさまざま、融資をひく個人属性も違う、そして時期や場所も異なります。
物件を取得した後も尚、空室や修繕に悩まされたりして、考え、行動し続けなければならないのです。
だからこそ、不動産事業を行う人は、最後に「自分の判断」「自己責任」を強く意識してコトにあたらなければならず、そういった観点では常に「孤独」なのかもしれません。
そんな人達との触れ合いを通じて、セミナー後の参加者アンケートを読みながら、私が思う「不動産投資家の本音」に気づいたことがありますのでお伝えします。
1.成功事例よりも失敗事例の方が受け入れられる。
これは決して、人の不幸を笑いたいということではありません。
うまくいった人の例も参考にはなるのですが、
前述の通り自分とは環境もタイミングも異なっていることを知っているので、
「同じようにはいかないんだよなぁ」となることが多いようです。
その点、失敗事例や直面している悩みなどについては、
「いつか自分も同じことを経験するかもしれない」
という共感を呼び、自分なりの対策と心構えができるのです。
何より「うまくいかないのは自分だけじゃない」
と励まされ「自分はまだまだ努力が足りない」
と発奮するきっかけになるようです。
2.自分が質問したいことは多くの人も質問したい
セミナー終了後に「質問はありますか?」と尋ねます。
活発な参加者は積極的に手が挙がり、
応答もしっかりと行えるので気持ちが良いです。
しかしアンケートを読んでいると、
ずっと下を向いていたような人から
鋭い質問が寄せられることが多々あります。
今回も「物件取得後の経営改善の具体策について聞きたかった」
とか「法人設立のポイントについて」など、
「あー、あの場で質問してくれれば適切なタイミングで答えられたのになぁ」
と思いました。
恐らく質問者は、
自分だけの個別事情なんて、この場で聞くのは恥ずかしい
と思ったのかもしれません。
でも実は、多くの人が同じような疑問を抱いているのです。
これは講演者としてその人の意見を引き出す雰囲気を
作れなかったことを反省すると同時に、
自分が質問する立場になっても、
それはきっと他の人も感じているはず、
と思って良いのではないか、
と考えました。
ですので、セミナーに参加する時は、ぜひ
勇気を持って質問することをお勧めします。
それが共感を呼び、仲間が増えるきっかけになるかもしれません。
人前で講演するときは、いつも新しい発見があって楽しいです。
そして何より
「伝えること」はとても大切なこと
と感じます。
これからも、うまくいかなかったことをどんどん共有して、
たくさんの仲間が増えていけば、
どこかで助け合う人脈もきっとできるんだと、
私は信じています。
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妻に反対されない不動産投資の進め方 3つのポイント
サラリーマンの副業として不動産投資を始め、本を読んだりセミナーに参加して知識を習得し、不動産会社の人とも仲良くなってようやく辿り着いた「初めての物件」。
いざ銀行で決裁の当日、奥様から
「やっぱりどうしても◯千万円もの借金の保証人にはなれない」
と言われ、成約が白紙撤回になる
ということが結構な確率で起きているそうです。
契約が行われないということは、もう一度買主を探し融資付けをし、売買契約書を作成するという作業を1からやり直さなければなりません。普通はこの段取りに1ヶ月くらいを要しますから、万が一こんなことになれば、不動産会社も銀行も売主も、全ての関係者が不幸になってしまいます。
そのためか、最近は私が仲介不動産会社の方に初めてお会いすると、かなりの確率で
「奥様は不動産投資のことをご存知ですか?」
と尋ねられます。
やはり、土壇場で奥様に反対されるのは決して稀なケースではなさそうですね。
実際、私がコンサルティングをして物件を購入された方の中にも、
かなり良い物件なのにも関わらず
奥様に大反対されて頓挫したことがありました。
それでも彼は必死で奥様を説得し、
何とか物件購入には漕ぎ着けましたが、
奥様がどうしても
「保証人にはなれない」
とのことで、
止むを得ず「保証人無し」の
融資契約を結ばれたそうです。
一方、私は不動産投資を始めた時から
家族に反対されたことは一度も無く、今でも家族みんなに応援されてこの仕事をしています。
それぞれにご家庭の事情は異なるので、
これがいいとは言いきれませんが、
私が家族に応援されている理由
をお伝えします。
1.家計は全て自分が管理している。
我が家では、私が家計簿をつけています。
毎日の出費を項目ごとに分類してExcelファイルに記録し、カード払いや公共料金の引き落としから学費、保険、ローンなど、すべて私の管理下におかれています。
ですので、今、ウチにどのくらいお金があるか、を完全に私が把握しているので、妻も口出ししようとせず、全面的に信頼されています。この件においては「夫婦」というよりもはや「親子」のような関係なのかもしれません。
そのため私の「小遣い」などは1円もなく、自分が遣わなければそれだけ家計が助かる、といった状況です。その分プレッシャーもあり、いつも家計のことを気にしなければなりません。本音を言えば私も世の中の多くのお父さん族と同じように、「お小遣い制」にしてもらって時々前借りを頼むことが夢でした。
2.子どもにも仕事の内容を説明する
高校生と中学生の子どもがいますが、購入した物件は家族で観に行き、そこから得られる収益と、かかる経費について、ざっくりと説明します。すると子ども達も興味が沸き、満室にするための内装のアイデアなどを話してくれたりします。
また、消費税還付のために本来はいくらの税金がかかっているのか、物件価格から固定資産税評価額の割合に応じた土地・建物価格の分解を、いつも娘にやってもらいます。彼女は連立方程式を使って建物の価格を割り出し、私の仕事を手伝えることに誇りを感じてくれます。
「奥さんや子どもにもわかるように」シンプルに説明することは侮れないほど大事で、金融機関や不動産会社との面談時に自分の課題ややりたいことを明確に伝える際の訓練になります。
3.不動産収入で得た利益を家族に還元する。
妻とは月に一度、平日に休みを取って豪華なランチに出かけます。「不動産投資で成功している人はみんなこんな感じ」「早く会社を辞めて毎週行けるようになりたいね」などと話します。ランチなので実は一人分2,000円〜3,000円くらい。大したコストではないのですが、何より平日の昼間にデート感覚で時間を過ごせることが喜ばれます。
子ども達は不動産のおかげでアメリカに留学できたり高額の塾に通うことができました。その都度、金額を意識して取り組ませているため、本人も無駄にしないように一生懸命がんばるので良い結果につながります。
この他、家族旅行に出かける時もちょっとだけ贅沢をして、いつも「不動産のおかげ」と言っているので、この事業の恩恵を受けて自分達の生活が豊かになっていることを、家族みんなで実感するのです。
とはいっても本当にスゴい贅沢をするのではなく、お土産をケチらないとか、買い物で悩んだ時には品質の高い方の商品を買うとか、ほんの些細なことです。
従来なら、その些細なことを切り詰めて「節約」することを美徳としていましたが、今は家族の気持ちを一つにするための「投資」と考えれば、安い経費ではないかと思うのです。
いかがでしょうか。
共感された方、どうぞお試しあれ。
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日本のガウディがつくった賃貸マンション
先日、TVを観ていたら、
建築家・芸術家で
「日本のガウディ」と異名を取る、
梵 寿綱(ぼん じゅこう)氏(本名:田中敏郎さん)
が手がけたマンションが紹介されていました。
不動産賃貸業としての究極の夢は、
自分で土地を持ち、
好きなようにデザインを考え、
自分の企画したマンションを世の中に提案して
入居者を幸せにする
ということかなぁ、と思ったります。
もちろん、ボロい物件を安く買って、
ちょこちょこっと手を入れて人が住めるようにし、
家賃を上げるかそのまま売ってしまい、
大きな利益を得る、というのが
「プロの不動産投資家」としての王道です。
でも、そんな風に利益だけを考えるのではなく、
自分で魅力的なものを創り上げる自信のある人は、
この人のようにできるのだなーと思い、
凡人とは違う次元でマンション経営をしている人と
その素晴らしい作品である住居を
羨ましく眺めた次第です。
この方は、
ビルを「美瑠」、
住いを「寿舞」 と呼び
豊かな生命の輝き溢れる建築を
現代に創生しようと苦闘する異端の建築家だそうです。
物件名は「ドラード早稲田」。
外観から共有スペースまではかなり奇抜な印象ですが、
個々の部屋の中は至って普通の内装であるため、
生活する分には普通の住居として過ごせるそうです。
(今回はぬいぬいさんのブログから少し引用させていただきました)
これはもう、建築コストとか、管理費とか修繕費とか、利回りとか
細かい賃貸業の理屈を越えて、自分の理想郷を
どこまで実現できるか、といったチャレンジですね。
さすがにここまでは・・・
と思ってふと現実にかえりますが、
世の中にはこういう夢を実現している人がいることを
いつも忘れないでおきたいと思います。
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不動産会社のスーパー営業マンが語る、困ったお客さんとは
先日、懇意にしている仲介不動産会社の方と会食をする機会があり、
そこで
「不動産投資家で、嫌なタイプのお客さんってどんな人?」
と聞いたところ、とても興味深いコメントがありました。
なぜなら、私が勝手に想像する限りでは、
・お金を持っていないのに不動産を欲しがる人
が困ったお客さんと思われるのでは?と考えていたのですが、
全く違ったからです。
『仲介不動産会社にとって、困る人』は
① 人間関係を大切にしない人
② 何がしたいかわからない人
③ 決断できない人
だそうです。
特に①がダントツ1位で、
不動産業界は今だに「超アナログ」な世界で、人の感情や付き合いの上に成り立っていることが多いため、相手のことを大切に思わない人、配慮が足りない人は仕事がやり難く、結果的にうまくいかないケースが多いそうです。
時々、「買ってやるんだからもう少し安くしろ!」とか言って来る人が
いるらしく、こういうのは最悪です。
②・③は、自分が将来「どうなりたいか」という目的をしっかり持っていない人。その物件を手に入れることの価値がわからず、不動産は人によってメリットや基準が異なることも多いので、仲介としても自信を持って奨められなくなるそうです。だからいざという時の高額な投資判断もできない、となります。
一番意外だったのは、
大金を持っている資産家も、
困るケースの方が多いそうです。
別にどうしてもその不動産を買わなくてもいいし・・・、というスタンスのため、物件購入に対して真剣になり難いんですよ、とのこと。
逆に、
お金は無いけど志の高い人、
このタイプが最も不動産仲介業として
「やり甲斐を感じる」
そうです。
お金のない人ほどやる気があり、お金のある人はそこそこの意欲・・・。
ウーン。何となくわかるなぁ。
ですので、お金がなくても理想の高い人であれば、長いスパンで考えて
一緒に取り組んでいきたい、と思うそうです。
それが仲介業のやり甲斐
だと、はっきり言ってくれました。
何だか今日は勇気をもらえて嬉しかったです。
こういう不動産会社の方と組めれば、投資家としては万全ですね。
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