賃貸仲介業はいつまで必要とされるのか?
2016/06/16 最新情報
全国賃貸住宅新聞 No.1228に、興味深い入居者アンケートの結果が掲載されていました。
21C.住環境研究会とリクルート住まいカンパニー社が共同で行っている調査で、
毎回1,000組以上の実際の入居者から得た回答が集計され情報として確度が高いと言われています。
興味深いというのは、ネットの利用について。
「物件名をGoogleなどで検索したか」
という問いには約6割がイエスと答えています。
物件名を検索するということは
「自分で希望する物件のことを調べたい」
という意識の表れです。
検索の目的は
・周辺環境(スーパー、コンビニの位置など)を確認する
・物件の詳細住所を特定する
・物件の写真や映像が他にもないか探す
・同じ物件で仲介手数料などの条件が良い不動産会社を探す
などです。
物件名検索をかければ、より「元付け」側に近づきます。
オーナーと直接交渉ができる機会もあるかもしれません。
「内見をしたか」
の問いには、75%が不動産会社と一緒に行ったと回答。
この裏には、14%の人が一人で見に行っている、ということがあります。
そして全体の3割の人は、
「一人で見に行きたい」
と答えているそうです。
全体の3分の1は、
「現在のネットでの情報で契約できる」
「もっと詳しい動画とかがあれば、契約できる」
と回答しています。
つまり、仲介不動産会社の案内は必要とせず、
「時間にとらわれずゆっくり観たい」
「営業されるのが嫌」
「気に入らなかった時に断りづらくなる」
という意見もあります。
これまでは
「内見せずに部屋を決めるなんてあり得ない」
「仲介不動業者の背中を押す一声がとても重要」
ということが常識でしたが
それも次第に崩れかけているということかもしれません。
最後に
「仲介手数料割引があるなら一人で内見してもいいか」
との問いに対しては、なんと8割以上の人が
「一人で観に行く」と答えています。
賃貸物件もいよいよ、家電製品のように
ネットで検索してパパッと決めてしまうような
環境になるのでしょうか。
そうなったらオーナーは、
自分の物件のアピールを積極的に
写真や動画で行っていかなければ
ならなくなるかもしれません。
そういうことを専門に請け負う会社も
出てくるでしょうね。
でも私は、今のところ、
管理会社の方と打ち合わせしながら
満室に向けて施策を講じる仕事が
わりと気に入っています。
入居づけをしてくれたセールスさんに
丁寧にお礼を言うことで
またグッと距離が縮まったな
という感触もあります。
ですので、私はもうしばらく
仲介会社の案内による入居づけに
頼っていくことにしています。
それでもこういう状況を頭に入れておくことで
次なる策への良いアイデアが浮かぶかもしれません。
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