単身世帯向けとファミリータイプ、どっちが賃貸経営に向いているの?
2015/08/30 よくある質問
物件を購入する時、間取りはどんなものがいいのか、収益性の観点で迷う場合があります。
ときどき「自分が住むなら」という感覚を持ってしまう方がいますが、残念ながらそれはあまり意味がありません。
その物件に住む人の年齢・性別・職業をはじめ、ターゲットはさまざま、土地や環境、駅からの距離なども複雑に絡んできます。
そして人々に事情や好みも多岐にわたっていますので、ご自身の好みを入れると判断を間違えることがあります。
でも正直なところ、「物件概要書」にある「間取り」の欄に「1K」とか「◯LDK」とかの表示を見て、それが良いのかどうか迷うことがあります。
そんな方のために、私の経験から、部屋のタイプのよるメリット・デメリットを簡単にまとめてお伝えします。
まず、物件のタイプは大きくわけて
1部屋タイプの「単身世帯向け」 と
複数の部屋を持つ「ファミリータイプ」
があります。それぞれの特徴を簡単にお話します。
単身世帯向け
独身者や単身赴任者が中心で、部屋の入退去が激しい。
つまり入居づけをしやすい反面、退去も早い、ということです。
【単身者向けのメリット】
退去した時のリフォーム代が安い。
比較的、客付けがしやすい。
家賃単価が安く、値下がり幅が小さい。
【単身部屋のデメリット】
単身者ならではの事情として、転勤や結婚などで退去するきっかけが多い。
契約期間は大体2年。部屋に特徴がないと、簡単に新しい住まいを求めて退去される。
入居付けの時期が、卒業や転勤のシーズンである3月や9月に偏ることがある。
*単身用は単価が安くても、1棟に占める部屋数が少ないと、空室が出たときの収益に与えるインパクトが大きいので、できるだけ部屋数が多い物件を選ぶ方が良いですね。
ファミリータイプ
家族は一度住んだらなかなか住居を変えないので、長く住んでもらえる。
その代わり選ぶ方が慎重になるため、競合物件との比較が厳しい。
【ファミリータイプのメリット】
一度契約すると長期にわたって住み続けてもらえる傾向。
駅から遠くても環境が良ければ問題なく、敷地内に駐車場がある物件なら駅からの距離はまず心配ない。
【ファミリータイプのデメリット】
一旦退去されると、長年住んで傷んでいることと部屋が広いこともあり、リフォーム代に50万円くらいかかる。
比較される競合は賃貸よりもむしろ「分譲」。「家賃を払うか家を買おうか」で悩まれるので、グレードは高いレベルで維持しなければならない。そのために設備にもある程度のお金がかかる。
何か一つでも弱点が浮き彫りになると、管理会社の「決めよう」という優先順位が下がる。そうなると空室期間が長くなる。
以上、細かくはその物件の立地や需要の度合いによってももちろん変わってきます。
とりあえず物件概要書の情報から覚えておいた方が良い感覚を、
私の所有物件からの実感でお伝えしました。