ブログ

日本のガウディがつくった賃貸マンション

  2015/08/27    業界裏ばなし

先日、TVを観ていたら、

建築家・芸術家で

「日本のガウディ」と異名を取る、

梵 寿綱(ぼん じゅこう)氏(本名:田中敏郎さん)

が手がけたマンションが紹介されていました。

不動産賃貸業としての究極の夢は、

自分で土地を持ち、

好きなようにデザインを考え、

自分の企画したマンションを世の中に提案して

入居者を幸せにする

ということかなぁ、と思ったります。

もちろん、ボロい物件を安く買って、

ちょこちょこっと手を入れて人が住めるようにし、

家賃を上げるかそのまま売ってしまい、

大きな利益を得る、というのが

「プロの不動産投資家」としての王道です。

でも、そんな風に利益だけを考えるのではなく、

自分で魅力的なものを創り上げる自信のある人は、

この人のようにできるのだなーと思い、

凡人とは違う次元でマンション経営をしている人と

その素晴らしい作品である住居を

羨ましく眺めた次第です。

 

この方は、

ビルを「美瑠」、

住いを「寿舞」  と呼び

豊かな生命の輝き溢れる建築を

現代に創生しようと苦闘する異端の建築家だそうです。

 

物件名は「ドラード早稲田」。

外観から共有スペースまではかなり奇抜な印象ですが、

個々の部屋の中は至って普通の内装であるため、

生活する分には普通の住居として過ごせるそうです。

(今回はぬいぬいさんのブログから少し引用させていただきました)

 

これはもう、建築コストとか、管理費とか修繕費とか、利回りとか

細かい賃貸業の理屈を越えて、自分の理想郷を

どこまで実現できるか、といったチャレンジですね。

さすがにここまでは・・・

と思ってふと現実にかえりますが、

世の中にはこういう夢を実現している人がいることを

いつも忘れないでおきたいと思います。

  関連記事

知らないと落とし穴にはまる。収益物件の「利回り」の罠

  2015/08/27    投資の考え方

収益不動産を選ぶ時、広告に表示されているのは

「表面利回り」といって、

物件価格に対し、満室の時の家賃収入がいくらになるか、

という価値の目安にされています。

 

つまり、1億円の物件に対し、

満室時の家賃収入年間1千万円のとき、

表面利回り10%

と表記されます。

満室時の年間収入800万円のときは

表面利回り8%

という風にですね。

 

ではなぜ「表面」という文字がつくのか。

それは文字通り、とても表面的なものだからです。

ベースとなるのは満室」

でも一年中、一度も退去がない物件って、

結講珍しいのです。

 

例えば1棟のマンションに10部屋あるとして、

それがすべてワンルームの単身世帯だった場合、

入居者が大学を卒業したり、会社員で単身赴任が解かれたりする人は

普通にいますから、そうするとやがて退去の時期が来ます。

 

業界の契約期間は通常二年間なので、

一年を通じていずれかの部屋が契約満了を迎える可能性は

十分あり得るわけです。

 

その時に契約を更新する人もいるし、

転居を考える人もいます。

そして、一旦退去があったら、

その部屋をきれいにクリーニングし、

必要に応じてリフォームしたりして、

新しい入居者の募集に備えます。

 

そこには当然、費用がかかります

そしてオーナーは、

新しい入居者を募集する際には「広告費」を、

入居が決まった時には「仲介手数料」

不動産業者に支払います。

 

これが大体家賃の2〜3ヶ月分になります。

 

ですので、

一旦退去者が出ると、

その月の家賃がもらえなくなるだけでなく、

あっという間に数ヶ月分のお金がとんでいく、と

覚えておくと良いでしょう。

 

ですので、「表面利回り」とはあくまでも表面であって、

かなりあり得ない「一年中満室だった場合」と想定されて

いることを認識しておいてください。

 

優良な物件運営の場合、私の経営実績の実感も含めて

表面利回りのおよそ95%程度だと、ラッキーな方です。

 

建物が古くなれば家賃下落もありますので、

最悪時を想定して表面利回りの80%とか、

年々2%ずつ減らしていく、

といったシビアな見方をする投資家もいます。

 

いずれにしろ物件を取得したら、

表面利回り通りの収入が入る、などと安心・油断してはいけません。  

できるだけ100%に近づけるよう、

自らの弛まぬ経営努力が必要になるのです。

  関連記事