区分所有は投資効率が低いと言われる理由とは?
2016/07/16 投資の考え方
今、手元に500万円あったとして、
区分(主にワンルームマンション)を買うか
融資を引いて1棟ものに投資するべきか、を考えてみます。
例えば売買価格500万円、満室時想定利回り10%の
ワンルームマンションを現金で購入したとします。
(利回り10%や「現金購入」というのはかなり好条件ですが)
この場合、年間を通じて満室であれば50万円の家賃収入が入ってきます。
そこからかかる経費は
管理費・修繕積立金 月額15,000円として年間18万円、
固定資産税 年間4万円、
管理会社への手数料 年間2万5千円(家賃収入の5%)
となり
家賃収入からこれらの経費を引くと
25万5,000円が手取り、ということになります。
ここから20%の所得税を差し引くと、
20万4,000円まで下がり、
月額では1万7,000円の純利益になります。
そして一番のリスクは空室ですが、
もしもこの部屋が空室になり、5〜6ヶ月の空室期間
もしくは滞納などがあると、たちまちマイナスになります。
運良く満室を維持できたとしても、
月30万円のキャッシュフローを得ようとするなら
18戸の区分所有が必要、という計算になります。
この効率の悪さは
上記の計算例を参照すると、
「管理費・修繕積立金」にあります。
これはオーナーの義務なので
入居者がいてもいなくても
毎月支払わなければならず、
かつ建物が古くなってくると
修繕積立金の額は上がっていきます。
そしてそこにオーナー自身のコストダウン施策は
ほとんど機能しません。
マンションの運営主体が管理組合にあるからです。
区分は、一度購入したら、
家賃が下がらないように、
退去が出ないように、
管理費が上がらないように、
ひたすら祈るしかないということになります。
それを18戸分(18回)繰り返さないと
月30万円のキャッシュフローは見込めません。
それならば、
1棟で18戸あるマンションを
500万円×18=9000万円で購入した方が
契約も1回で済むし、
その先のコストダウンも自分で努力することができます。
また、区分マンションを売りに出すときは
同じ棟内の成約事例や売り出し価格に影響されます。
もしも同じ間取りの部屋が一つ上の階で売り出されていたら
下の階でこの物件より高く売ることは難しくなりますね。
1棟マンションの場合には、土地付きであり
その立地は唯一無二です。
それだけ売買価格の設定に柔軟さがあります。
多少の極論もありますが、
もしも今、9,000万円の現金があったら、
区分×18戸か、1棟18室のマンションの
どちらを買うのか、と考えると、すぐに答えが出ると思います。
では、9,000万円もの現金がなくて
融資を受ける場合は?
このケースでは借入金利や返済期間とセットで考えることになりますが
そもそも500万円を持っていて区分所有を買ったとしても
そこから得られるキャッシュフローを考えれば
18戸の区分所有も実現するには
結局、ほとんど融資を受けなければならないでしょう。
まずは区分を所有して現金500万円を遣ってしまうか、
そのお金を元手にレバレッジをかけて1億近い融資を引くか、
投資戦略の重要な部分です。
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