不動産投資家は孤独な稼業?
2015/08/31 業界裏ばなし
昨日、不動産投資家が集まるコミュニティにゲスト講師として参加し、一つの銀行から7億円の融資を引き出した経験についてお話しさせていただきました。
参加者は既に1棟以上の物件をお持ちの方ばかりで、どなたも志の高い、熱いビジネスマインドをお持ちの方々とお見受けしました。
しかし不動産投資は十人十色。誰かが成功したノウハウがそのまま当てはまるというわけにはいきません。物件もさまざま、融資をひく個人属性も違う、そして時期や場所も異なります。
物件を取得した後も尚、空室や修繕に悩まされたりして、考え、行動し続けなければならないのです。
だからこそ、不動産事業を行う人は、最後に「自分の判断」「自己責任」を強く意識してコトにあたらなければならず、そういった観点では常に「孤独」なのかもしれません。
そんな人達との触れ合いを通じて、セミナー後の参加者アンケートを読みながら、私が思う「不動産投資家の本音」に気づいたことがありますのでお伝えします。
1.成功事例よりも失敗事例の方が受け入れられる。
これは決して、人の不幸を笑いたいということではありません。
うまくいった人の例も参考にはなるのですが、
前述の通り自分とは環境もタイミングも異なっていることを知っているので、
「同じようにはいかないんだよなぁ」となることが多いようです。
その点、失敗事例や直面している悩みなどについては、
「いつか自分も同じことを経験するかもしれない」
という共感を呼び、自分なりの対策と心構えができるのです。
何より「うまくいかないのは自分だけじゃない」
と励まされ「自分はまだまだ努力が足りない」
と発奮するきっかけになるようです。
2.自分が質問したいことは多くの人も質問したい
セミナー終了後に「質問はありますか?」と尋ねます。
活発な参加者は積極的に手が挙がり、
応答もしっかりと行えるので気持ちが良いです。
しかしアンケートを読んでいると、
ずっと下を向いていたような人から
鋭い質問が寄せられることが多々あります。
今回も「物件取得後の経営改善の具体策について聞きたかった」
とか「法人設立のポイントについて」など、
「あー、あの場で質問してくれれば適切なタイミングで答えられたのになぁ」
と思いました。
恐らく質問者は、
自分だけの個別事情なんて、この場で聞くのは恥ずかしい
と思ったのかもしれません。
でも実は、多くの人が同じような疑問を抱いているのです。
これは講演者としてその人の意見を引き出す雰囲気を
作れなかったことを反省すると同時に、
自分が質問する立場になっても、
それはきっと他の人も感じているはず、
と思って良いのではないか、
と考えました。
ですので、セミナーに参加する時は、ぜひ
勇気を持って質問することをお勧めします。
それが共感を呼び、仲間が増えるきっかけになるかもしれません。
人前で講演するときは、いつも新しい発見があって楽しいです。
そして何より
「伝えること」はとても大切なこと
と感じます。
これからも、うまくいかなかったことをどんどん共有して、
たくさんの仲間が増えていけば、
どこかで助け合う人脈もきっとできるんだと、
私は信じています。