不動産で大失敗をする確率
2015/08/28 投資の考え方
不動産投資を始めるには、何千万、何億という、
今までに見たことも考えたこともない金額の融資
つまり借金をするケースが多いので、
「もしも失敗したらどうしよう」
「そんな大金、絶対に返せないと思う」
と思って尻込みするか、
自分とは別の次元の話だと思っている方が
たくさんいるようです。
でも、そういうことを考える時、
私がメインバンクにしている銀行の支店長から聞いた言葉が
とても印象に残っています。
不動産業は、他の事業者にお金を貸すよりよっぽど安全なんです。
例えば飲食店なんか、当たり外れがわからないでしょ。
うまくいかなかったらご本人も気の毒だけど、
銀行としてもお金を返してもらえなくなるのが一番困る。
飲食店の場合、創業時に店舗を借りたり、機材を準備したりして
少なくても1千万円から数千万円単位でのお金がかかります。
そして万が一、経営不振に陥ったら、
手残りがゼロになることもあり得ます。
最悪のケースでは、銀行が貸したお金を回収するために、
お店の設備や在庫品を売り払うことがありますが、
それでも全額は、まず回収できない。
その点、不動産賃貸業は、
①経営者の手腕に委ねられる部分が少ない
(誰がやっても大きな差が出ない)
②土地と建物を担保にしているので、
いざという時に、貸したお金を回収できなくなる心配がない。
という理由で、他の事業よりも
「回収できなくなる確率」が非常に低い
のです。
とおっしゃっていました。
「回収できなくなる確率」のことを銀行では
「貸し倒れ率」と呼ぶそうですが、
一般事業の貸し倒れ率が2%くらいあるのに対し、
不動産事業の貸し倒れ率は、0.2%程度だそうです。
不動産融資に積極的な銀行でこの割合ですから、
普通の銀行ではもっと少ないことは間違いありません。
つまり、それだけ
「借りたお金を返せなくなる確率」が低い
ということですね。
そういうことをわかってくれている金融機関からは
比較的融資をしてもらいやすくなります。
確かに私も、不動産賃貸業を始めて5年以上になり、
多くの同志を知っていますし、
業界内のアンテナも張っていますが、
「やらなきゃよかった」
「失敗してどうにもならない」
という話は、噂すら入ってきません。
全ての金融機関がそう考えてくれるとやりやすいのですが、
実際は、よくわかっているところと、
そうでないところがあります。
考え方の違いです。
でも銀行の方針は数ヶ月や半年、一年でよく変わりますし、
支店や担当者によっても
随分違うことがあります。
ですので、
自分の目的・事情に合った金融機関、
理解してくれる担当者に出逢うこと
も、不動産事業にとっては大切な要素になります。