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EU離脱に学ぶビジネスの基本とは?

  2016/06/29    リアルな活動報告

インターネットビジネスや出版業界などで幅広く活躍中の

泉忠司さんが学長を務める「ビジネス大学」のスクーリングに参加してきました。

 

そこでは、イギリス文学の専門家として大学で教鞭をとられることもあるという

泉先生から、とても面白いお話を伺いましたので、お伝えします。

 

イギリスのEU離脱の背景には

大きな二つの層が分裂しました。

 

1つは、地方に住んでいる高齢者で、

かつてのイギリスとしてのプライドを大事にしたい人々。

 

もう一つは、都会を中心に生活する若者層で、

グローバル意識が強く、将来のイギリスを考える人々。

 

 

世界的視野に基づいた「常識」から言えば、

イギリスはEUから離脱すべきではなかったのです。

 

イギリスの離脱により、通貨(ポンド)が弱くなり、

世界の金融の中心であったロンドンからは

多くの金融会社が出ていくことが予想されます。

 

これまで欧州間では無かった「関税」がかけられるようになり、

スコットランドの石油価格も上がって、輸出しにくくなります。

 

他にもさまざまなデメリットがありますが、

普通に考えて、統一化された欧州グループの中で、

孤立することによる弊害は、容易に想定できます。

 

ではなぜ離脱した方が良いと思うのか、というと、

主には移民の受け入れ問題があります。

 

EU加盟国である限り、移民を受け入れなければならず、

住居も病院も国が保証してくれるため、

移民にとっては居心地がいい。

 

反面、もともとの国民はアパートの競争率が高まり、家賃が上がり、

病院も大混雑になってきます。

 

自国民としては、よそ者が入って来たことによって

自分たちの生活が脅かされるようになりました。

 

ここに目をつけた「離脱賛成派」が

地方に住む高齢者層に対し、

「このままでいいのか」

「我々の大英帝国を取り戻そう」

「このままでは暮らしにくくなるばかり」

と焚きつけて、

 

圧倒的に数の多い地方・高齢者層が投票したことによって

今回の結果になりました。

 

政治的にはもっともっと深いお話があるのですが、

あえて極論し、ここでの本質は、

 

「将来のことを考える若者層」よりも

「日々の生活を守りたい地方の高齢者層」の方が上回った理由です。

 

泉先生曰く、

「人間は感情で動く。理性は感情にかなわない。」

 

残留派は「理屈」で説明するしかなく、

離脱派は「感情」に訴えかけたことが

過半数の国民、特に地方・高齢者の行動を促したということです。

 

これはビジネス全般にも言えることで

「モノを売るときは、性能や特徴ばかり説明するのではなく

その背景にあるストーリーを話し、感情に訴えるべし」

という言葉をよく聞きます。

 

それが付加価値を生み出し、人は「モノ」ではなく「コト」にお金を払うのです。

 

考えてみれば、賃貸物件で入居者をつける時も同じです。

 

家賃がいくら

敷金・礼金がいくら

駅から何分

設備が他と比べて優れている

 

などの理屈だけではなかなか決まりづらいことがあります。

 

そんな時、

そこに住むとライフスタイルがどのように変わるか

オーナーはどんな想いでこの部屋を所有しているのか

管理会社のセールスマンがイチオシで勧める理由

 

といったコトでうまく感情に訴えかけることができれば

うまくいくかもしれません。

 

あくまでもヒントの一つに過ぎませんが、

これから空室対策を講じる際には

管理会社さんとこんな点についても

話し合ってみると良いですね。

 

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