不動産投資でみる鉄骨造の耐用年数は?
2016/05/09 誰にも聞けない基本知識
不動産投資で収益物件を見極めるとき、
最初に構造が何か、ということをチェックします。
一番手堅い「RC」(鉄筋コンクリート)、
もしくは新築か築古かで
運用方法が変わってくる「木造」、
そしてその中間的な存在が「鉄骨造」です。
税務署が決めた、減価償却の目安となる
「法定耐用年数」で見ると
RCは47年、木造は22年。
では、鉄骨造は何年か、
正確に把握している人は意外に少ないようです。
“鉄骨造の種類とは”
実は、鉄骨造には大きく2つのタイプがあり
重量鉄骨造と軽量鉄骨造です。
何が違うのか、というと
鉄骨の厚み、です。
重量鉄骨造は、鉄骨の厚みが6mm以上
軽量鉄骨造は、鉄骨の厚みが6mm未満
となっています。
(この境が6mmではなく4mmという説もあります)
建物の芯となる鉄骨部分が厚いと
それだけ遮音性も高まるし
頑丈で、耐久性も高い。
したがって法定耐用年数は
重量鉄骨造 34年
軽量鉄骨造 27年
となっています。
”「鉄骨造」という表記に隠されているもの”
不動産業界の慣習として、
重量鉄骨は「鉄骨造」と表記し
軽量鉄骨造は「軽量鉄骨」と表記されることが一般的です。
軽量鉄骨で3階建てというのはかなり厳しいので
3階建て以上ならまず重量鉄骨でしょう。
2階建ての場合は
軽量鉄骨造である可能性が高いので
たとえ「鉄骨造」と記載されていても
念のため確認してみることをお勧めします。
”軽量鉄骨造のメリット・デメリット”
軽量鉄骨造は
法定耐用年数が短いというデメリットはありますが、
その分、税金が安い
新築の際には材料費が安い
というメリットもあります。
また、中古で購入する場合には
築古の木造と同じく
建物の価値がほとんど残っていない
というケースもあり、
法定耐用年数オーバー物件の特例とされる
短期間(4年程度)の減価償却を目的に
所有することも可能です。
”軽量鉄骨造の減価償却期間”
最後にもっと細かい情報として
もう一つの「減価償却期間」の目安をうたう説として
骨格材の肉厚が4mmを超えるもの・・・34年
骨格材の肉厚が4mm以下のもの・・・27年
骨格材の肉厚が3mm以下のもの・・・19年
というのがあります。
一般的にハウスメーカーや主だった軽量鉄骨の物件は
骨格材に肉厚2.3mmの鉄骨材を使用することがほとんどだそうですので
この場合には軽量鉄骨造としての減価償却年数は19年と
さらに短くなります。
具体的には顧問税理士さんか、税務署に相談されると良いですね。
いずれにしろ鉄骨造と表記される物件を購入される場合には
きちんと設計資料で正確に把握しておくことが大切です。
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