Air bnbはこれからどうなっていくのか?
2015/10/18 投資の考え方
先日、空室を短期間で旅行者に貸し出すサイト・Air bnb(エアービーアンドビー)について基礎知識を解説し、現在の私の考えを書きました。
Air bnbとは、いわゆる「短期貸し」のシステムを持った部屋の所有者と、国内外からの旅行者を結びつけるサイトです。不動産オーナーとしては、空室を旅行者に貸し出すことで効率よく賃料を回収できるというメリットがあります。前回のブログはこちら。
この度、取引の管理会社から新しい情報を入手しましたのでシェアします。
●短期部屋貸しの需要に関する市場背景
・一昨年あたりから外国人旅行客に対して政府が力を入れ、旅行客が増加している。
・特に都市部のホテルなどは稼働率が上がり、宿泊料も上昇傾向。
・今後東京オリンピックを控えてますます宿泊不足が懸念される。
そして、政府は東京などの国家戦略特区に指定された地域で、次の条件をクリアすれば宿泊営業を認めることになっています。
●自治体が認める短期宿泊施設の条件(要約)
1)7〜10日以上の宿泊期間を設ける
2)居室の床面積が25㎡以上
3)出入口及び窓は、鍵をかけることができる
4)出入口及び窓をのぞき、居室の境は壁作りであること
5)適当な喚起、採光、照明、防湿、排水、暖房及び冷房の設備を有する
6)台所、浴室、便所及び洗面設備を有する
7)寝具、テーブル、椅子、収納家具、調理のために必要な器具または設備
及び清掃用具を有する
8)施設の使用開始時に清潔な居室を提供する
9)施設の使用方法につき、外国語を用いた情報提供(案内)
こうしてみると、賃貸アパート・マンションではほとんどの条件を満たしているものの、やはり7)の家具設備は新規導入しなければなりません。
9)の外国語を用いた情報というのも、説明書作成にひと仕事必要になってきますね。
●利用者とオーナー双方にメリットがある「短期貸し」
但し、東京のビジネスホテル利用がワンルームで1泊1万円とした場合、短期滞在の料金はその半額程度だったりしますので、5,000円で10泊された場合に5万円。
それだけで1ヶ月分の家賃に相当する収入が入ってくる可能性もあるので、利用者にとっても格安感があり、オーナーにとっても効率よく収入を得ることができます。
また、ホテルと違って1部屋単位で料金設定されるため、二人以上で利用すれば更にお得である点も、利用者の注目を集めているようです。
●これから日本に来る外国人旅行客
2011年 623万人
2014年 1,341万人
2020年 2,000万人
という勢いで増えていくと予想されています。
この流れから、短期部屋貸しの需要はますます増えていくという予測です。
この方式で、果たしてオーナーが空室をカバーしていくことができるのでしょうか。
それは立地にも寄るところが大いにあると思うし、設備導入によるコストアップ、そして回転率の関係も重要になってきます。
今のところ、この「短期部屋貸し」のシステムが不動産オーナーにとってどうなっていくか、全くの未知数です。しかし、今回の記事には興味深い例が載っていました。
それは、コインパーキングです。
●コインパーキングの需要創出
バブル崩壊前までは概ね駐車場といえば月極(月ぎめ)でした。しかし、「短期時間貸し」というコンセプトのコインパーキングが出来てから、小さな土地でもコインパーキングで収入を得ることが可能になりました。これは利用者と土地オーナーの、需要と供給がピッタリ合ったビジネスモデルなのだと思います。
これからの賃貸経営も、そういった世の中の動向に対して柔軟な発想でついて行かねばなりません。あと一年もしたら、先駆者が取り組んだ結果(収支)を実績数値で示してくれる日が来るでしょう。私はその時期まで様子を見ることにしています。
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