不動産投資で最も重要な指標はキャッシュフロー
2015/09/01 投資の考え方
あなたの物件の年間キャッシュフローはいくらですか?
と尋ねると、はっきりと答えられない人が意外に多いことに驚きます。
購入時には、自分もしくは不動産仲介業者の方が算出する収支シミュレーションで、10年後・20年後の損益まで計算しているケースがあります。
しかし、実際に購入した年・次の年くらいの期間で、今自分がどのくらいのキャッシュフローを得ているのか、正確に把握している人は思いの外少ないようです。
「キャッシュフロー」とは、
家賃収入から経費等の支出を差し引いたもの
を言います。
経費には、概ね以下があります。
1−① 家賃管理・建物維持のための管理費(家賃収入×◯%)
1−② 入居者づけをするときの広告費・仲介手数料
1−③ 清掃費・エレベーター等の保守点検費など日常的な管理費
1−④ 退去した時のリフォーム費用や突発的な修繕費
1—⑤ 電気料金・水道料金・インターネット・ケーブルTVなど設備を維持するための費用
2.借り入れ金の返済
3.固定資産税・不動産取得税・税理士報酬などの税金がらみの費用
確定申告レベルでの「経費」を挙げれば、この他に文房具費、旅費交通費、飲食代などがありますが、私の場合、これらは純粋に「物件だけにかかる費用」ではなくかつ小額であることから、キャッシュフローの計算時には省きます。シンプルに把握できることも大切です。
上記の経費を、仮に家賃収入が年間1,000万円の物件で算出してみましょう。
1.管理費・・・200万円(家賃収入の20%)
2.返済額・・・500万円(同50%)
3.税金・・・ 60万円(同6%)
この経費を家賃収入から全て差し引くと、
☆手残り・・・240万円(同24%)
となりました。
この「手残り」が「キャッシュフロー」です。
えー、そんなに経費かかっていないはず!
と思った方は、ぜひご自身で確認してみてください。
このキャッシュフローに最も大きく影響するのが「返済額」です。
この返済額は、「ローン金利」と「返済年数」によって変わります。
つまり、金利が低いか、返済年数が長ければ「返済額」が減り、
ひいてはキャッシュフローが改善する、というカラクリです。
次に影響するのが「管理費」。
これも様々な工夫で節約することが考えられます。
「返済額」と「管理費」は、キャッシュフローを高めるために、常に意識しておかなければなならない経営改善の項目です。
そして物件を取得する時には
「利回り」だけでなく、この「キャッシュフロー」、
つまり返済額や管理費を合わせて確認しておかないと、
後で後悔することになるのです。