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賃貸マンションの電灯をLEDに変える効果とは?

  2015/10/16    投資の考え方

収益物件の電気料金を削減する一つの施策として、照明をLEDに変えることがあります。

但し、照明はまさに物件によってマチマチですので、一概にいくら削減でき、何年で回収できるかということは言えません。

ただ、LEDは従来の電灯よりも何倍もの寿命があり、環境によっても異なりますが、大体10年は交換しなくて済みます。この点、電球の交換費用も少しは考慮に入れて、単に電気料金だけではない節約効果を見込みます。

 

  • LEDの恩恵

参考までに、私の物件のシミュレーション例を申し上げます。

A棟 電気料金 167,534円 →  50,168円

ランプ交換 20,530円 →       0円

合計  188,064円 →  50,168円    年間削減額 137,896円

B棟 電気料金 172,886円 → 102,295円

ランプ交換 11,940円 →      0円

合計  184,826円 → 102,295円    年間削減額 82,531円

 

2棟合計すると220,427円の料金節約になります。

LEDの導入費用を考慮すると、大体5〜6年で回収できる計算です。

しかし、お気づきのようにA棟とB棟では従来の電気料金はさほど変わらないのに、節減効果はA棟の方が大きくなっています。それは電球のタイプや個数によっても変わってくるからです。そう考えると、やはり個々の物件での判断が必要でしょう。

 

  • 導入しないという経営判断もある

また、同時に検討したC棟は、今回、導入を見送りました。

C棟 電気料金  67,487円 → 30,675円

ランプ交換   4,190円  →      0円

合計  71,677円 → 30,675円    年間削減額 41,002円

 

実は、A棟とB棟にはエレベーターが設置されているため、電子ブレーカーの導入と合わせてLEDを入れました。これにより、削減効果を合わせて測ることができるからです。

しかしC棟はエレベーターも立体駐車場もなく、電気料金の削減余地が見込めなかったので、電子ブレーカーを導入しませんでした。従って、LEDを導入するなら単体で経費対効果を見なければなりません。

そうした時に、年間約4万円の削減効果は、償却まで7年以上経たないと設備投資の回収ができないシミュレーションでした。

そして何より、C棟は取得以来、ほぼ満室経営ができています。つまり、現状の照明を交換することがそのまま客付けを促進するとは考え難かったのです。

このように、今すぐに必要性を感じない場合には、数年見送って、さらに良いものが出るまで待つ、というのも、一つの経営判断だと思います。

 

  • LEDの魅力と落とし穴

さらに、LEDは電力量削減だけでなく、二酸化炭素排出削減効果もあり、見た目にも美しいデザインのものが多いので、オーナーとして物件のバリューアップに取り組んでいる姿勢をアピールすることもできます。

入居者によって受け止め方はさまざまでしょうが、電球が切れて管理会社に連絡する手間も省かれるし、最新設備を導入する大家さんが、悪いイメージに取られることはないと思います。仮に物件を売却する際にも、LEDを導入済みであることは好印象に受け止められると思います。

LEDの取扱い業者は、電子ブレーカーよりもメジャーな分、数多く存在します。費用は決して安くないので、見積は1社だけでなく複数の会社にお願いした方が納得感も得られます。但し、こちらも現場確認をしっかり行った上での提案でないと、シミュレーションが狂ってきますので、管理会社への連絡を含め、手間をかけて丁寧に対応しましょう。

 

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